土門拳賞は、日本の写真にひとつの流れを確立した巨匠・土門拳の業績をたたえ、1981年に毎日新聞創刊110年記念事業としてスタートした、国内でも有数の権威ある写真賞です。
プロ、アマ問わず毎年1月から12月までの間に発表された作品が選考対象となり、その受賞作品はニコンサロン(東京・大阪)で展示され、土門拳記念館(山形県酒田市)に永久保存されます。

<概要>

主  催 毎日新聞社
協  賛 (株)ニコン(株)ニコンイメージングジャパン
審査対象 プロ、アマ問わず毎年1〜12月の間の発表作品
審査手順 写真家・評論家他歴代受賞者(90人余)による推薦作品の中から、写真家ら5人で構成する「選考委員」の合議で決定。第36回の選考委員は(敬称略)
大石芳野(写真家)、鬼海弘雄(写真家)、鈴木龍一郎(写真家)
池澤夏樹(作家)、松木健(毎日新聞社東京本社編集編成局長)
贈  呈 正賞・佐藤忠良ブロンズ像、副賞・賞金30万円、表彰状
作品発表 例年、3月に本紙掲載、土門拳記念館で永久保存

第36回(2017年)梁丞佑(ヤン・スンウー)
「新宿迷子」(Zen Foto Gallery)
夜の新宿・歌舞伎町を「居場所」とする人々、またそこで起こったいさかいを1998年から14年まで捉えたスナップショットの集大成。モノクロームで写し取られた写真からは裸のままの人間の姿が浮かび上がり、読者は街と人間の持つ強烈な「におい」に引き込まれる。日本有数の街での「ありさま」を記録し、社会に訴えた点が高く評価された。外国人の受賞者は初めて。
【梁氏談】何も分からず日本に来てから丸20年。初めてこの国で見た風景は、一見ソウルとあまり変わりない東京の「景色」。しかし、その街の中にはカルチャーショックがつまっていた。牛丼屋で黙々と一人でご飯を食べ「ごちそうさま」と言って帰っていく人々。肩をぶつけ合いながら、狭い飲み屋で楽しそうに過ごす人たち。規則正しく礼儀正しい。堅苦しいかと思いきや、自由。誰に何を言われる事も無く、一人自由に何かをできるのではないか――。この国に住みたいと思った。妄想しながら、黙々とつくる写真は私にぴったりだった。学生の間は奨学金、賞金、バイト、学校に「住み着く」などで、学費や生活費を捻出できたが、その後は想像を超える貧乏生活が続いた。自分がやっている事が果たして何の意味があるのか時々不安になった。表面的なインパクトのせいで、写真の内側をちゃんと見てくれていないのではないか。この作風と外国人だということで、心の隅に「自分は無理だろう」という気持ちもあった。そのもやもやが全て吹き飛んだ。学生の頃からあこがれていた賞だった。きちんと評価してくれる国なんだと思った。これを機に日本で写真をやっている外国人や、自分の作風に確信が持てないまま写真を続けている方々の勇気に少しでもつながれば。
【経歴】1966年韓国生まれ。96年来日。2000年日本写真芸術専門学校卒業。04年東京工芸大学芸術学部写真学科卒業。06年同大学院芸術学研究科修了。01、05年上野彦馬賞(日本写真芸術学会奨励賞)受賞。写真集に「君はあっちがわ僕はこっちがわ」(06年)、「君はあっちがわ僕はこっちがわ2」(11年)、「青春吉日」(12年)など。
第35回(2016年)山内道雄
「DHAKA2」(Zen Foto Gallery)
約1500万人が暮らすバングラデシュの首都・ダッカの下町、市場などの雑踏をエネルギッシュに歩き、そこで出会った人々がつかの間に見せた表情のスナップショット。カラー、モノクロで写し撮られたダッカの人々は裸のままの人間らしい活気にあふれ、見るものはその交錯する息づかいに引き込まれる。
【山内氏談】「私は路上で人を中心に街や時代、それらに託して自身を撮っています。一番面白いのは、人を『まるごと撮れた』と感じたときです。そのときの澄んだシャッター音の響きはとても気持ちのよいものです。この快感を味わいたくて街を歩いているのかもしれません。過去の時間が今によみがえり、写っている人や街が迫ってくるような昔の記録写真が好きです。カメラの複写機能とともに普遍的ななにかが写っているから生々しいのでしょう。確かにこんな時代があったのだ、と歴史を実感します。私もそんな写真を撮りたいと思っています。
【経歴】1950年愛知県生まれ。早稲田大学卒業。82年、自主ギャラリーCAMPに参加、写真の発表を始める。写真家、森山大道氏に師事。東京だけではなく上海や香港、カルカッタ、ダッカなどアジアの都市で撮影。写真集に「街」「人へ」(92年)、「上海」(95年)、「HONG KONG」(97年)、「Calcutta」(2003年)、「HOLIDAY」(05年)、「東京2005-2007」(08年)、「基隆」(10年)など。1997年、22回伊奈信男賞受賞。11年、「基隆」で第20回林忠彦賞受賞。東京都写真美術館、周南市美術博物館(山口県)、(株)ニコンなどに作品が所蔵されている。
第34回(2015年)下瀬信雄
「結界」(平凡社)
山口県萩市で写真館を営む下瀬氏が城下町・萩周辺の自然を大判フィルムで撮り続けたモノクローム作品集。大型カメラを担いで野山に分け入り、さまざまな草花、流れる水、虫、鳥の群れなど、そこにある手付かずの自然の息吹と変転、生と死の輪廻(りんね)の一瞬を刻み込んだ。細密に再現された自然の形姿は見るものを驚かせる。 地震と津波、活発化する火山活動、そして放射能汚染。自然との関わりに再考を迫るフォトドキュメントとして高く評価された。
【下瀬氏談】「私が写すものはごく身の回りのありふれた自然です。同じように詩人が歌うのは身近なものです。でもその呟(つぶや)きは人の心に伝わります。私が見つめた小さな自然の息吹も、人々の胸に届くようにと願っています。自然から生まれた我々は又(また)そこから学ぶしかないのでしょう」。
【経歴】1944年旧満州(現中国東北部)生まれ。67年、東京綜合写真専門学校卒業。山口県萩市で写真館を経営しながら、郷土の風土や暮らしに目を向けた作家活動を続ける。80年杉道助記念萩市芸術文化奨励賞、90年日本写真協会新人賞、98年山口県文化功労賞、2005年伊奈信男賞。写真集・著書に「萩・HAGI」(求龍堂)、「萩の日々」(講談社)。写真展は77年「萩」、87年「凪のとき」、89年「風の中の日々」、96年「結界」、13年「つきをゆびさす」など。
  • 第33回(2014年)桑原史成
    『不知火海The Minamata disease Disaster』(ニコンサロン)
    『水俣事件』(藤原書店)
    東京農業大学、東京綜合写真専門学校卒業後、フリーランスの報道写真家として活動を始める。まだ、国やチッソが水俣病の原因を工場排水と認めていなかった1960年から、水俣の撮影を始める。1964年から四半世紀にわたり韓国を取材。1967年からベトナム、1991年からソ連邦崩壊後のロシアを撮影。1997年、郷里に「桑原史成写真美術館」が開館。1962年に日本写真批評家協会新人賞、1971年に日本写真協会年度賞、1982年に伊奈信男賞、2003年に東江写真賞(韓国)、2006年にさがみはら写真賞。著書に「報道写真家」(岩波書店)、「桑原史成写真全集」(水俣、韓国、筑豊・沖縄、ベトナムの全4巻、草の根出版会)など。1936年島根県生まれ。
  • 第32回(2013年)亀山 亮
    『AFRIKA WAR JOURNAL』
    (リトルモア)
    1996年より中南米の紛争地域の撮影を始める。2000年秋、パレスチナの第2次インティファーダを取材中、イスラエル兵の撃ったゴム弾で左目を失明。
    2003年よりアフリカ各地の紛争地域を撮影。殺戮と略奪が日常化した紛争地域で底辺にあえぐ人々の苦悩と叫びに肉薄し そこで葬られ続ける生命に光を当てた。フォトドキュメンタリーの新たな方向性が高く評価された。
    写真集「Palestine:Intifada」「Re;WAR」「Documentary写真」(自費出版)「アフリカ 忘れ去られた戦争」(岩波書店)など。1976年千葉県生まれ。
  • 第31回(2012年)高梨豊
    『IN'』(新宿書房)
    1960年代から様々な方法論で都市をとらえた。撮影対象に深く溶け込む姿勢と、瞬間の光景を通して、ありふれた日常から都市の姿を鋭敏に切り取る感性が高く評価。
    『都市へ』(イザラ書房)、『東京人1978-1983』(1983年書肆山田)、『初國 pre-landscape』(平凡社)、『ノスタルジア』(平凡社)、東京国立近代美術館「高梨豊 光のフィールドノート」展など。1935年生。
  • 第30回(2011年)石川直樹
    『CORONA』(青土社)
    旺盛な行動力で極地や高山、海洋を旅し、自然とそこに生きる人々の営みを記録。生命の躍動や先人の残した知恵に新しい世界の在り方を模索。
    『NEW DIMENSION』(赤々舎)、『POLAR』(リトルモア)、『ARCHIPELAGO』( 集英社)など。
    1977年生。
  • 第29回(2010年)鈴木龍一郎
    『リュリシーズ 鈴木龍一郎写真集』
    (平凡社刊)
    卓抜した技術と、真摯に向き合って対象そのものを浮かび上がらせる深い写真表現。代表作に「聖印度行」(太陽賞受賞)『オデッセイ』『ドルック』(ともに平凡社)など。1942年生。
  • 第28回(2009年)今森光彦
    『昆虫 四億年の旅』(東京都写真美術館、新潮社より同名写真集)
    琵琶湖周辺の自然と人との関わり、熱帯雨林から砂漠まで世界の辺境地で撮影。代表作に『スカラベ』(平凡社)『世界昆虫記』(福音館書店)『里山物語』(新潮社)など。1954年生。
  • 第27回(2008年)土田ヒロミ
    「土田ヒロミのニッポン」
    (東京都写真美術館)
    記録性と独特な表現力で日本という国への問題意識を明らかにしてきた。代表作に『俗神』(オットーズブックス)『砂を数える』(冬青社)『ヒロシマ』(佼成出版)など。1939年生。
  • 第26回(2007年)中村征夫
    『海中2万7000時間の旅』
    (東京都写真美術館、講談社)
    水中写真の第一人者。様々なメディアを通して、海の魅力と環境問題を伝え続ける。代表作に『海中顔面博覧会』『全・東京湾』(ともに情報センター出版局)など。1945年生。
  • 第25回(2006年) 内山英明 
    『JAPAN UNDERGROUND3』(アスペクト)、『東京デーモン』(アスペクト)
    都市のワンダーランドと日本の地下施設を並行して撮り続ける。代表作に『都市は浮遊する』(講談社)『いつか晴れた海で〜エイズと平田豊の道程』(読売新聞社)など。1949年生。2014年没。
  • 第24回(2005年) 坂田栄一郎
    『PIERCING THE SKY―天を射る』
    (東京都写真美術館、求龍堂)
    広告写真や肖像写真家として広く知られる。代表作に『注文のおおい写真館』(流行通信社)『JUST WAIT』(求龍堂)『LOVE CALL︱時代の肖像︱』(朝日新聞出版)など。1941年生。
  • 第23回(2004年) 鬼海弘雄
    『PERSONA』(草思社)
    長年にわたり、インドや浅草、東京各地を撮り重ねている。代表作に『王たちの肖像』(矢立出版)『INDIA』(みすず書房)など。最新刊に『アナトリア』(クレヴィス)がある。1945年生。
  • 第22回(2003年) 広河隆一
    『写真記録 パレスチナ』
    (日本図書センター)
    パレスチナ、チェルノブイリなど、フォト・ジャーナリズムの第一線で活躍。『DAYS JAPAN』発行・編集長。代表作に「チェルノブイリ消えた458の村」(日本図書センター)など。1943年生。
  • 第21回(2002年) 百瀬俊哉
    『東京=上海』(西日本新聞社)
    都市に存在する「からっぽの風景」をテーマに、世界の都市風景を撮影。写真集に『Concertoイスタンブル〜ブエノスアイレス』『インド照覧』(ともに窓社)など。1968年生。
  • 第20回(2001年) 大石芳野
    『ベトナム凛と』(講談社)
    戦争や内乱を経験した人々の、その後の姿を記録し続けている。代表作に『HIROSHIMA 半世紀の肖像』(角川書店)『アフガニスタン 戦禍を生き抜く』(藤原書店)など。1943年生。
  • 第19回(2000年) 金村 修
    『BLACK PARACHUTE EARS, 1991-1999』と一連の写真活動
    いわば「金村空間」を表出する写真展など、独自の方法論で行ってきた9年間にわたる写真活動が評価。代表作に個展「Crashlanding in Tokyo's Dream」など。1964年生。
  • 第18回(1999年) 水越 武
    『森林列島』(岩波書店)
    日本列島の豊かな森林を単なる自然保護ではなく、学術的な見地から記録。代表作に『穂高 光と風』(グラフィック社)『日本の原生林』(岩波書店)『HIMALAYA』(講談社)など。1938年生。
  • 第17回(1998年) 本橋成一
    『ナージャの村』写真展、映画
    チェルノブイリ事故の汚染地に暮らし続ける6家族を追った、いのちの大地の記録。代表作に『炭坑(ヤマ)』『上野駅の幕間』(ともに現代書館)『バオバブの記憶』(平凡社)など。1940年生。
  • 第16回(1997年) 須田一政
    『人間の記憶』(クレオ)
    何気ない日常の光景を、独特のフィルターを通して撮影することで、現代日本の一面を浮き彫りにした。代表作に『風姿花伝』(朝日ソノラマ)「紅い花」(ワイズ出版)など。1940年生。
  • 第15回(1996年) 砂守勝巳
    『漂う島 とまる水』(クレオ)
    自らのルーツをたどる旅を通して、戦争や米軍によって変化した沖縄の本質を描き出した。代表作に『カマ・ティダー大阪西成』(IPC)『オキナワ紀聞』(双葉社)など。1951年生、2009年没。
  • 第14回(1995年) 鈴木 清
    『修羅の圏(たに)』(自費出版)
    日本現代史の一断面をうかがわせる自伝的作品や、自費出版へのこだわりなど、独創性が評価。代表作に『流れの歌』『天幕の街』(ともに自費出版)など。1943年生、2000年没。
  • 第13回(1994年) 南 良和
    『秩父三十年』(平凡社)
    日常的なフィールドの中で粘り強く対象を見つめ、秩父の暮らしや農業の変化を記録し続けた。代表作に『ある山村・農民』(新泉社)『黄土高原』(日本経済評論社)など。1935年生。
  • 第12回(1993年) 長倉洋海
    『マスード 愛しの大地アフガン』
    (JICC出版局)
    9年間にわたりアフガンゲリラと寝食をともにした取材など、報道写真の第一線で活躍。代表作に『人間が好き アマゾン先住民からの伝言』(福音館書店)『フォト・ジャーナリストの眼』(岩波書店)など。1952年生。
  • 第11回(1992年) 今枝弘一
    『ロシアン・ルーレット』(新潮社)
    ソ連崩壊の生々しい現実を独自の視点と情熱で追い続け記録した。代表作に『天安門・撮影日記』(話の特集)『村の国際結婚』(新潟日報編)など。 1963年生。
  • 第10回(1991年) 十文字美信
    『黄金 風天人』(小学館)
    日本の黄金美を追求したエネルギーと集中力が評価された。代表作に『蘭の舟』(冬樹社)『十文字美信の仕事と周辺』(六耀社)『感性のバケモノになりたい』(求龍堂)など。 1947年生。
  • 第9回(1990年) 宮崎 学
    『フクロウ』(平凡社)
    自然と人間との関わりをテーマにハイテクを駆使した斬新な手法で、動物写真に新しい分野を開拓した。代表作に『けもの道』(共立出版)『死』(平凡社)『アニマル黙示録』(講談社)など。1949年生。
  • 第8回(1989年) 津田一郎
    『無名地帯・奥の細道』
    (ニッコールクラブ)
    『奥の細道』を現代風に解釈した映像技法がたたえられた。代表作に個展「無明地帯ー伝来の地」(ニコンサロン)「虚空巡礼ー平家物語』(下関・赤間神宮)など。1942年生。
  • 第7回(1988年) 西川 孟
    『ひと・もの・こころ』
    (天理教道友社)
    真摯(しんし)かつ情熱的な撮影姿勢と完璧な表現技巧が認められた。代表作に『桂離宮』(講談社インターナショナル)『角屋』(中央公論社)『殉教』(主婦の友社)など。1925年生、2012年没 。
  • 第6回(1987年) 管 洋志
    『バリ・超夢幻界』(旺文社)
    精力的にアジアの民族を写真取材。生活や風土といった民族学的な価値も高い。代表作に『魔界・天界・不思議界・バリ』『大日光』(ともに講談社)『ミャンマー黄金』(東方出版)など。1945年生。2013年没。
  • 第5回(1986年) 新正 卓
    『遥かなる祖国』(朝日新聞社)
    写真集及び写真展
    『奥の細道』を現代風に解釈した映像技法がたたえられた。代表作に個展「無明地帯ー伝来の地」(ニコンサロン)「虚空巡礼ー平家物語』(下関・赤間神宮)など。1942年生。
  • 第4回(1985年) 江成常夫
    『シャオハイの満州』(集英社)、
    「百肖像」(毎日グラフ)
    力強いドキュメントと粘り強い写真活動が評価された。代表作に『花嫁のアメリカ』(講談社)『まぼろし国・満洲』『記憶の光景・十人のヒロシマ』(ともに新潮社)など。1936年生。
  • 第3回(1984年) 野町和嘉
    『バハル』(集英社)
    サハラ、エチオピア、中東など厳しい自然の中で生きる人々をスケールの大きい視点でとらえた。代表作に『ナイル』(情報センター出版局)『サハラ20年』(講談社)『メッカ巡礼』(集英社)など。1946年生。
  • 第2回(1983年) 内藤正敏
    『出羽三山と修験』(佼正出版社)
    民間信仰の根付いた土地で、あの世とこの世の間に存在する人達と風景を長年にわたっての撮影。代表作に写真集『東京 都市の闇を幻視する』(名著出版)著書『日本のミイラ信仰』(法蔵館)など。1938年生。
  • 第1回(1982年) 三留理男
    「ケニア飢餓前線」(毎日新聞に発表)、『アコロ』『国境を越えた子供たち』(ともに集英社)
    第三世界の国境線上の人たちを意欲的に取材。代表作に『辺境の民︱アジアの近代数民族』(化と少弘文堂)『地雷 1億1000万の悪魔』(草の根出版)『飢餓』(光文社)など。1938年生。