読んでみた

痴呆の人の思い、家族の思い

(社)呆け老人をかかえる家族の会編、1600円+税(中央法規)

 「ぼけても心は生きていることを知って欲しい」。編者の思いが伝わってくる。会活動の中で、「ぼけた人でも何もわからないわけではない、本人は苦しんでいるし、その人の人生ので育ててきた普通の心を持っている」ということが徐々に分かり、会員を対象に「家族を通じてぼけの人の思いを知る」調査を行った。ぼけの人のつぶやきや行動で、介護家族が感動したり励まされたことの記述が多数寄せられた中から、「介護する人の気持ちの内側が良く語られているもの」を選んで掲載した。

2004年 財団報「新時代 New Way of Life」より