読んでみた

ウエダカヲリ

植田和子著、1000円(文芸社)

 著者プロフィル欄には、「1950年、愛知県生まれ。主婦」とある。副題は「痴呆症の義母と過ごした五年半」。遠隔地で独居生活をしていた義母84歳(ウエダカヲリ)との同居。「いつか来るこの日のために、夫婦で介護教室に通うなどの準備はしていたが、ふたりとも老人と暮らした経験はなく、心細いことこの上ない在宅介護のスタートであった」。義母は、骨折による入院、リハビリのための転院、老人ホームへ入居という過程を経て亡くなった。その日々を17の短編でつづった。

2004年 財団報「新時代 New Way of Life」より