読んでみた

少子高齢化の死角

高橋伸彰著、2500円+税(ミネルヴァ書房)

 副題に「本当の危機とは何か」を掲げた著者は、立命館大学国際関係学部教授。出版の動機は、「少子高齢化や人口減少あるいは社会保障をめぐる問題を分析した本がすでに多数出版されている中で、あえて本書を執筆した動機は、日本経済を研究するものとしてどうしても見逃せない論点が、これまで出版された本の中では体系的に整理されていないと思ったからだ」。「未必の老い」「産まない理由」「信頼も安心もできない理由」「老後が不安になる理由」「日本の福祉が中途半端な理由」「少子高齢化問題の本質を問う」など6章仕立てで、考察している。

2006年 財団報「新時代 New Way of Life」より