読んでみた

認知症と診断されたあなたへ

奥野修司著、720円+税(講談社)

 親が、夫が妻が認知症と診断されると、介護する家族の苦悩は深い。しかし、一番不安に思い、悩み苦しむのは本人である。最近は、認知症を抱える本人自らが、その思いや苦悩をテレビや新聞で語ったり、本を出版する人も出てきた。この本は、「家族、介護者、専門職が読む本はたくさんあるのに、私たちが読む本がない」という患者さんの声をもとに作られた。「認知症はどんな病気」「将来、どうなってしまうの」「仕事は、やめなければならないか」「家族は、友人は」「病院とうまくつきあうには」ー-などの悩みや疑問に専門家がわかりやすく答えている。認知症を抱える人の日常生活に役立つガイドブックといえる。

2007年 財団報「新時代 New Way of Life」より