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認知症予防シンポ 高知で10月10日

「毎アル2」上映とトークショー

新井平伊教授

 認知症予防財団と毎日新聞社などが毎年共催している認知症予防シンポジウム(アフラック協賛)は今年度は10月10日(金)午後1時から高知市の高知新聞・高知放送ホール(高新RKCホール)で開催することが決まった。

 今回は基調講演と特別講演、パネルディスカッションの組み合わせという従来の構成を大幅に変え、関口祐加監督の最新作「毎日がアルツハイマー2」の上映と、作品の医学監修を担当し映画にも出演している新井平伊順天堂大学大学院精神・行動科学教授と監督とのトークショーという2部構成になっている。

 認知症の母、宏子さんとの暮らしは新発見の連続。改めて母の魅力に開眼しつつ振り返る母と娘の姿がユーモアたっぷりつづられた前作から2年。続編の「毎アル2」では、宏子さんは見た目まったく変わらず認知症の進行が実はゆっくりなのだということに気づかされる一方、嫌がっていたデイサービスではカルタの女王として君臨し、洗髪サービスも受け入れるなど、認知症が初期の段階から少しずつ進んでいると新井教授から教えられる。そして認知症のケアをもっと深く学ぶためイギリスに渡った関口監督が見てきた最新認知症ケア事情が詳細に紹介される。

 見たばかりの映画について、監督がどのような気持ちで撮ったのかを尋ねたり、あるいは医学的なポイントを新井教授に解説してもらったりと、通常の講演では聞くことができないお話もタップリ伺えそうだ。

 実は2人が初めて知己を得たのは2011年7月に開催した本財団の沖縄シンポジウムだった。母のケアに悩んでいた関口監督とお医者さんらしからぬソフトな語り口の新井教授はすっかり意気投合。「認知症になっても、その人らしい性格や感情は残ります」と明快に答える新井教授の話に、母の介護に光明を見いだしたという思いのある関口監督が新井教授をどんどん作品に引っ張り込んだというのが実情かもしれない。

 7月9日に開かれた特別試写会でも二人の軽妙で温かみのあるトークは会場の笑いを誘い、認知症の介護は大変という暗いイメージが先行しがちだった認知症ケア問題に新しい視点を提供していると見ることができる。

 そのきっかけを作ることができたとすれば財団としても光栄である。

 高知のシンポジウムの申し込み方法など詳細は決まり次第、財団報「新時代」や財団ホームページ等でお知らせする。また現時点で決まっている内容は別表の通り。

シンポジウム開催概要

日時:2014年10月10日(金)13:00〜15:15
場所:高知新聞・高知放送ホール(通称:高新RKCホール)
主催:公益財団法人認知症予防財団、毎日新聞社、高知新聞社
後援:厚生労働省、日本医師会、日本歯科医師会、日本老年精神医学会、日本認知症予防学会、高知県、高知市、高知県医師会、高知県社会福祉協議会、高知市医師会、高知市歯科医師会 ※名義は全て予定
協賛:アフラック  
                       
12:30 開場
13:00 主催者あいさつ
    関口祐加監督のあいさつと「毎日がアルツハイマー」要約版の放映=10分
13:15 映画上映「毎日がアルツハイマー2」=約51分
14:05 ――休憩
14:15 トークショー「認知症の心を見つめる」=60分 ※質疑応答
   【登壇者】関口祐加監督 新井平伊氏(順天堂大学大学院精神・行動科学教授
15:15 閉会 ※時間はあくまで予定

2014年8月