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公開講座「いきいき健脳をつくる」第3段 3月22日オンラインで/認知症 予防法を実践

新井平伊氏
松田修氏

 認知症予防財団と生涯健康社会推進機構は3月22日午前10時から、公開講座「いきいき健脳をつくる みんなで取り組む認知症予防」(毎日新聞社後援、運営事務局ウェルネス総合研究所)をオンライン形式で開く。認知症研究の第一人者、新井平伊アルツクリニック東京院長(認知症予防財団会長)、上智大学総合人間科学部心理学科の松田修教授らが講演し、認知症に関するとっておきの情報を発信する。3月21日午後5時までに文中のQRコードか https://v2.nex-pro.com/campaign/64241/apply にアクセスし申し込む。無料。

 2021年度から開催してきた「いきいき健脳をつくる」シリーズの公開講座も今回で3回目。23年度は「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が成立したほか、アルツハイマー病の原因物質を除去する新薬「レカネマブ」が日本で承認されるなど認知症を取り巻く社会環境が大きく変わり、改めて認知症の早期発見や予防の重要性が広く認識された。こうした状況を踏まえ、今年度の講座は認知症予防(発症を遅らせる2次予防、進行を遅らせる3次予防)の重要性をテーマとすることにした。

 新井氏は早期に認知症を発見することの大切さを訴えるとともに、2次予防、3次予防の実践方法などを伝える。また自身のクリニックでレカネマブを処方している立場から、新薬の効能や問題点など認知症薬を巡るナマの情報についても触れる予定だ。

 松田氏は認知症機能検査の目的と活用方法に関して話す。医師が診断する際の補助だけにとどまらず、検査からどのようなことが分かるのか、検査結果をもの忘れが気になる人や、その方を支える人たちのケアにどう生かしたらいいかについて語る。

椎原洋氏

 認知症予防財団と生涯健康社会推進機構は昨年より、認知症予防についてアドバイスできる新たな資格の検定制度「生涯健脳検定」を共催している。資格は初級の「健脳相談士」と上級の「健脳指導士」の二つ。今回の講師の1人、毎日新聞社の椎原洋氏は昨年、「相談士」の資格を取得した。日ごろ仕事の一環として「思い出ノート」を活用した自分史づくりの講座を開いており、高齢者問題や認知症予防への関心は深い。今回は「相談士」を受検した理由や、資格を自分の仕事にどう生かしているかなどについて紹介する。

 公開講座は「健脳カフェ」(東京都新宿区左門町)から中継する。認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)の人、物忘れが気になり始めた人たちを主な対象に新井氏監修の認知症予防を軸としたプログラムを提供、配信している拠点だ。今回の講座ではそのプログラムの中から、誰でも無理なく筋力向上を図ることができる体操「ラクティブ」を画面越しに体験することもできる。講座の終了は午後12時半ごろの予定。

2024年2月