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世界子ども救援キャンペーン/ コンゴ民主共和国

世界子ども救援キャンペーン
金鉱石が詰まった約30キロの袋を軽々と担ぎながら、坑道の暗闇に浮かび上がる地下鉱山の労働者ら=コンゴ民主共和国東部州モングワルのマカラ金鉱山で2009年6月28日、森田剛史撮影
金鉱石が詰まった約30キロの袋を軽々と担ぎながら、坑道の暗闇に浮かび上がる地下鉱山の労働者ら=コンゴ民主共和国東部州モングワルのマカラ金鉱山で2009年6月28日、森田剛史撮影

  コンゴ民主共和国の東部主要都市ゴマから車で約3時間。南キブ州ヌンビ。携帯電話などに使われるレアメタル、コルタンの鉱脈があり、山肌は縦横無尽に削られていた。

 コルタンの主要産地はオーストラリアなどだが、埋蔵量はコンゴ民主共和国が世界一ともいわれ、主に同国東部で採掘される。ヌンビでは00年に政府系企業が鉱山の管理を始めたが、一部の鉱山は武装勢力が支配。利権固持のため、政府軍や市民に襲撃を繰り返しているとされる。

 武装勢力のルワンダ民主解放勢力(FDLR)が握る利権について、一帯を制圧する政府軍のカレラ・バヒンジ少佐(29)は「市民を使い取引をしている。ジャングルでも売買する」と話す。

 ルワンダ国境に近いゴマの取引所4軒を訪ねた。コルタンを扱っている現場には出合わなかったが、中国系企業は「バイヤーから買い、本国の工場に送っている」と応じた。

 ヌンビでは、純度の高いコルタンは政府系企業が労働者から1キロ約20ドルで買い、ゴマの取引所で同60ドルで売り、周辺のウガンダやルワンダに輸出されるという。買い取り価格は00年の同100ドルの5分の1に下落。当時を知る労働者のザバイウ・カリブシさん(32)は「武装勢力に故郷を追われ、一獲千金を夢見て来たが、思ったほどではなく、生活は不安定だ。牧畜をしていた昔の暮らしに戻りたい」と話した。

コンゴ民主共和国周辺地図
コンゴ民主共和国周辺地図  
  コルタンだけではない。東部州モングワルの金鉱山マカラ。責任者のチュニ・アドラボンさん(39)によれば、政府が管理する05年までの3年間は、民兵組織「コンゴ愛国者同盟(UPC)」、武装勢力「国家統一戦線(FNI)」が支配。地元民を使って取引していたという。別の金鉱を掘り当てたウゲン・マボタさん(29)は「売り上げの半分を彼らに渡した」と証言する。

  マカラではペンライトをくわえた労働者が、真っ暗な洞窟(どうくつ)を約30キロの袋を抱えて行き交っていた。腰まで水につかり、しゃがみながら約5キロを歩く。中で寝泊まりする者もいるという。豊かな大地にうずまく欲望。振り向いた時の無表情な顔が忘れられない。

 長引く紛争と利権争い。その現状を報告する。【田中龍士】=つづく

 
 
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