主な事業/国際協力に関する事業(世界子ども救援事業)

2016年ヨルダンのシリア難民報告【写真特集】

「命の水」離さない

水が入ったペットボトルを抱える3歳の男の子。水道がある広場と居住用のコンテナを往復するのが日課だ=ヨルダン・ザルカ県のアズラック難民キャンプで、久保玲撮影

水が入ったペットボトルを抱える3歳の男の子。水道がある広場と居住用のコンテナを往復するのが日課だ=ヨルダン・ザルカ県のアズラック難民キャンプで、久保玲撮影

 2011年から続くシリア内戦では500万人近くが国外に退避し、帰国のめどが立たない中、厳しい生活を続けている。

 隣国ヨルダンのアズラック難民キャンプには約3万6000人のシリア人が暮らす。照りつける日差しの中、タンクやペットボトルをかついだ子どもたちが居住用のコンテナと水道がある広場を往復していた。キャンプは14年4月、荒涼とした砂漠に設営された。各戸に水道は引かれていない。

 帰郷を願いながら、炊事や洗濯に欠かせない「命の水」を運び続ける日々。そこには、先の見通せない難民生活でも懸命に生きる子どもたちの姿があった。【津久井達】

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