福祉団体助成事業

 社会福祉関係諸団体に対する助成事業で、09年度の団体助成事業の件数は前年度と同じ16団体でした。新規事業はなく、いずれも継続事業。

あしなが育英会へ助成
 07年度から社会事業団で受け付けを始めた「母の日・父の日募金」の半分を同育英会の運営資金として助成した。この募金は、母の日、父の日にちなんで「プレゼントをしたい親がもういない」「プレゼントをしたつもりで、そのお金を子どもたちへ」との趣旨で、05年から毎日新聞の紙面キャンペーンとしてスタート。当初はあしなが育英会を募金のあて先にしていたが、親がいても恵まれない子どもたちが急増している現状から「遺児に限らず、恵まれない全ての子どもたちに対象を広げよう」と、07年度から毎日新聞社会事業団が窓口となった。09年度は5~7月の3カ月間に東京、大阪、西部の3事業団に330件、413万2475円が寄せられ、このうち西部社会事業団へは49件、57万2829円の浄財が寄せられました。

福岡、北九州、佐賀、大分の各「いのちの電話」へ助成金
 毎年3万人以上の人たちが自殺している現状から、自殺予防のための電話相談「いのちの電話」は最近、特にその必要性・ニーズが高まっています。しかし、維持運営費は民間の寄付金が頼りで、どこの団体も、電話相談を受ける相談員も主婦を中心としたボランティアが24時間体勢で当たっている。09年度も4団体に助成したが、うち佐賀、大分両団体は通年事業で、福岡、北九州両団体は歳末助け合い募金「愛の義援金」を財源に助成しました。 

「福岡盲ろう者友の会」へ活動費助成
 福岡県内の視覚、聴覚とも不自由な人たちの福祉向上と社会参加の促進するため03年4月に発足。盲ろう者は外出するにもボランティアの手助けが欠かせず、その組織化が急がれていました。しかし、会員の会費やカンパが頼りの運営で、当事業団は発足当初から助成しています。

北九州ホームレス支援機構への助成
 長年、ホームレスの支援・自立活動に取り組んでいる同支援機構では(1)一人の路上死も出さない(2)一人でも多くの人を路上から脱出させる(3)一人のホームレスも生まない社会の創造――を掲げて活動している。特に(2)の活動では生活支援、住宅支援、各種保健プログラムなどを展開しながら、自立への方策を求めている。その成果もあって、北九州市内のホームレスはピーク時の約500人が150人を下回るまでに減少した。山口県下関市にも活動の範囲を広げたほか、北九州市小倉北区の自立支援センターが手狭になったことを受け、09年度も新たに施設を増やすなど活動がめざましい。

山口県共同募金会を通じて小規模福祉作業所を支援
 歳末募金「愛の義援金」を財源に、募金会を通じて、障害者や子どもたちのために活用した。山口県共同募金会は県内の20カ所の心身・精神障害者のデイ・ケアハウスや共同作業所、福祉作業所に各3万円ずつを配布、施設備品やレクリェーション費用などに充てました。これまで助成していた福岡県共同募金会については、事業資金不足により前年度に続き、断らざるを得ませんでした。


09年7月12日に開かれた交通遺児を支える会の慰霊祭で
福岡県「交通遺児を支える会」と同北九州総支部へ助成
 交通安全運動に積極的に参加するなど事故防止運動を展開する一方、交通事故遺族の実態調査のほか、遺家族への盆・正月の見舞金や入学・卒業祝い金の贈呈、各種の生活相談を受けるなど、交通遺児へさまざまな支援事業をしています。

九州盲導犬協会へ助成金
 九州及び沖縄・山口両県をエリアに視覚障害者の自立支援のため、多数の盲導犬を育成し、無償貸与している。現在45頭が実働しているが、なお20人の方が待機中で、絶対数が不足しているという。更なる訓練士の養成や繁殖犬の増加などが求められています。

「北九州あゆみの会」に運営費を助成
 北九州市内の自立支援のために、ハンディキャブ3台を運行して障害者の移動を支援しており、152人が登録して活用している。運転ボランティア18人が運行に当たっており、障害者の移動権確立と社会参加を手助けしている。助成はガソリン代や車両維持管理費などに役立てられています。

北九州市障害福祉ボランティア協会
 障害者福祉を中心にしたボランティア推進組織で、ボランティアをする正会員と支援する企業・団体などの賛助会員で構成。会報の発行や啓発パンフの作成、講演会や研修会、養成講座を開催するなどしてボランティアを養成しています。

山口県児童福祉連絡会に助成金
 県肢体不自由児協会や保育協会、児童入所施設連絡協議会、手をつなぐ育成会、里親会、知的障害者福祉協会、肢体不自由児者父母の会連合会の同県児童福祉7団体の事務局業務をしている任意団体で、7団体と県社会福祉施設経営者協議会の負担金、県補助金、当事業団助成金で運営しています。

日タイ両国の社会福祉交流事業を助成
 昨年に続き2回目の実施。かつて毎日社会福祉顕彰を受賞した熊本市の人形劇団「熊本たけのこ会」の創設者、塘添亘男氏の呼び掛けでスタートしたプロジェクト。熊本たけのこ会が06年1月、タイ南部の大地震津波被災地で慰問公演をした際、現地の福祉の実態も見聞し、貧困に被災が追いうちをかけ、福祉どころではない現実に直面。物質的な復興支援もさることながら、将来を見据えた復興には、福祉分野の人材育成が欠かせない、とタイで福祉を学ぶ学生を日本に招へいし、日本の福祉現場で学んでもらうことにしました。タイ国立タマサート大学の学生6人が10年3月2~27日の約3週間、同県内の老人福祉施設3カ所、児童養護施設3カ所で宿泊研修しながら日本の進んだ実情を学びました。


助成金でグループホームに設置されたパソコン一式
北九州精神障害者福祉会連合会の運営資金助成
 精神障害者とその家族に対して理解を深める活動や障害者の社会的自立に必要な事業を実施するため、04年11月に北九州市内の家族有志などで設立。門司や若松などで4つの地域活動支援センターを運営しているほか、3カ所のグループホームで生活支援事業、4地域で家族会が活動している。同連合会への助成は08年度から2年目だが、09年度は小倉北区大畠にあるグループホームの室内改修費やパソコン一式購入費などに充てました。06年に相談事業を立ち上げる際も、資金の一部を助成しています。