内田康夫「孤道」完結プロジェクト

西村京太郎さんからの応援メッセージ

甦れ、『孤道』よ、内田康夫よ

 内田さんは、ライバルである。それも手強い相手である。

 その内田さんが、突然、書かなくなってしまった。最初は、これで競争相手が一人減ったと思った。

 ところが、肝心のことを忘れていた。ミステリー界でも若い作家が、次々に生まれてくる。世代の差というものを、否応なしに感じてしまう。同世代の作家として、ライバルであるというより、戦友であることに気がついた。それも、貴重な数少ない戦友なのだ。

 一緒に、若い作家と戦って欲しい。内田さんがいないと、心細くて仕方ない。

 そんな気持でいる時、毎日新聞出版から待望の新刊『孤道』が出た。

 相変わらず、重厚で面白い。内田さん復活かと喜んだが、一時戦列を離れると知った。寂しくて仕方がない。

 この作品の完結編を募集するという。私としては、内田さん本人に、物語の完結を書いて貰いたいのだ。それが難しければ、内田さんに匹敵する才能のある人に書いて欲しい。

 幸い、内田さんの作品を好きな人も、沢山いる。作家の才能のある人も多いだろう。

 これを機会に第二の内田康夫の誕生が見られるかも知れない。私としては、それを心から期待している。

西村京太郎

主催 「孤道」完結プロジェクト 一般財団法人内田康夫財団 講談社 毎日新聞社 毎日新聞出版