読んでみた

高齢者の孤独と豊かさ

竹中星郎著 870円+税(NHKブックス)

 「老いをいかに生きるかというテーマを与えられたとき、それは精神科医の仕事ではないとお断りした。しかし、考えてみると、自らの老いをもとに語っている高齢者とちがって、病気をとおしてたくさんの老いみてきている。そこから教えられたことはたくさんあり、それらを整理することも有益かもしれないと思ってこの仕事を引き受けることにした」と言う著者は、浴風会病院副院長を経て、現在、大正大学教授、放送大学客員教授。かけがえのない時間を「自分のために生きよう」と結論づける。

2001年 財団報「新時代 New Way of Life」より