読んでみた

本人と支援者が教える!認知症になったあとも「ひとり暮らし・仕事」を続ける方法

来島みのり、かもしたまこと著/翔泳社/税込み1980円

 認知症になっても「働き続けたい」「自立した生活を送りたい」人に向け、若年性のレビー小体型認知症のかもした氏と若年性認知症支援コーディネーターの来島氏がそれぞれの立場からアドバイスを送っている。

 「認知症を理由にして自分を変えない」のが、かもした氏の生き方だ。「職場での症状とのつきあい方」として、出勤を忘れないよう携帯用カレンダーとタイマー機能を活用し、時間を見失わないよう会社の机にはアラーム付きの時計を置いているという。翌日も同じ服で出勤してしまった時用にロッカーには予備の仕事着を入れている。また、迷子にならない対策として電信柱の住所を見る。

 一方、来島氏は仕事を続けるにあたって、情報機器の活用で対策できることも多い、と指摘。また忘れ物対策として、前日に確認しながら必要なものをカバンに入れておき、外出時にカバンごと忘れないようドアノブにかけておくことなどを勧めている。

 大きめの文字とゆったりした行間で書かれている。文章をすべて読まなくとも、別項の要点で内容を理解できるようになっている。