読んでみた

認知症グレーゾーンは分かれ道

朝田隆著/興陽館/税込み1980円

 「グレーゾーン」とは、認知症になる一歩手前の軽度認知障害(MCI)を指す。この段階で適切に対処すれば4人に1人は正常な状態に戻ることが可能という研究結果もある。

 「おかしい」と感じてから受診するまでに平均4年かかるといい、この期間の過ごし方が、発症するか引き戻せるかの運命の「分かれ道」だという。

 認知症専門医の朝田氏の患者には「最近の大河ドラマはつまらない」という人が少なくないそうだ。先週までの内容や登場人物の顔と名前を覚えられず、複雑な人間関係が分からなくなっている可能性があるという。そうなると歌番組やスポーツ中継を好むようになり、「テレビ番組の選び方が変わってきたと感じたら、疑うきっかけかもしれない」。また「キレやすくなった」時も要注意。認知機能低下による焦りや、感情のコントロールが難しくなってきたことが原因の可能性があるからだ。

 こうした「分かれ道」に気づき、対策をとるのが重要。良質な「脳トレ」「運動」「食事」「睡眠」がボケない習慣だ。脳トレは複数のことを同時にこなすものを勧め、「計算ジャンケン」を挙げている。グーは10、チョキは20、パーは50とし、自分の手の数と相手の手の数を合計して声に出して答える。また、食事は魚介類、野菜が豊富でオリーブオイルを使う地中海料理を推奨している。