読んでみた

老人介護とエロス

三好春樹・芹沢俊介著、1800円+税(雲母書房)

 副題が「子育てとケアを通底するもの」。「子育てと老人介護の二つの領域を通底する地下水脈を掘り当てることで、子どもと老いを追いつめているものに迫りたい」(まえがき)という。三好さんには「老人介護常識の誤り」など、芹沢さんには「子どもたちの生と死」などの著書がある。1部「母と痴呆と少年犯罪」は講演、2部「介護と養育の接点」は講演と2人の対談を収録。3部の「補遺」は、論文「深沢七郎と<老>」(芹沢)、「個人主義と<老>」(三好)を収めた。

2003年 財団報「新時代 New Way of Life」より