家族で治そう認知症

竹内 孝仁著500円(税含む)(年友企画)

 家族の誰かがある日、突然「認知症」と告げられたら、どうだろう。恐らく、嘆き、悲しみ、狼狽するのは言うまでもない。アルツハイマー型や脳血管性認知症は、医学が進歩した今でも、一度罹ったら、治らないというのが定説だからだ。しかし、著者は、認知症の人が、認知症になる前の状態に戻ることを「治った」と定義する。例えば、夜間不穏の人が水分の補給で症状が改善された。大量のトイレットペーパーを部屋に持ってきたり、ティッシュペーパーを食べてしまう症状も家族の適切な対応で消えるという。認知症を治すには、認知力そのものを高めるケアに努めるとともに、水分は十分補給し、食事は家族と一緒に同じものを食べる。便秘は治し、散歩をする。それでも症状が残る場合には、「環境不適応型」「葛藤型」「遊離型」「回帰型」などのタイプ別に応じたケアで対応し、さらに効果を持続させるために、地域の集まりに参加し、仲間づくりを呼びかける。

財団報「新時代 New Way of Life」56号より