男の介護 失敗という名のほころび

吉田 利康 著/1600円+税/日本評論社

介護保険のなかった1999年に白血病の妻を自宅でみとった。その体験を人に伝え始めると、04年にテレビが放映。だが、番組名「妻の死から立ち直れない」にショックを受ける。男性介護は悲惨というイメージが今以上にある時代だった。

 男女共同参画社会の時代には、それに見合った介護が必要と説く。

 その一方で男性が陥りがちな「職場感覚を持ち込む」「完璧を求める」「自分でやろうとする」という新聞が紹介する"弊害"について、専門家の目線で語られていないかと疑問を呈し、欠陥の多い介護を「失敗」と表現するより「ほころび」と呼んだほうが似合うと優しく見つめる。  ほかに4人の介護体験者と介護者、ケアを受けた人の話も紹介されている。

財団報「新時代 New Way of Life」61号より