続認知症の医療とケア 「根拠のあるケア」を追い求めて

藤本直規・奥村典子著/2200円+税/クリエイツかもがわ

 前著「認知症の医療とケア」で若年・軽度認知症の人の自主活動を紹介した藤本医師が、その後のケアを通じて、医学的な根拠と認知症の人自身の言葉(思い)に配慮すれば、だれにでもあてはめられる認知症ケアの原則があるということを実証していく。

 専門職向けの内容だが、もう一人の著者である奥村氏の具体的な記述により、熱い思いと冷徹な科学的考察、さらに生活者の現実感覚が一体になったケアこそが大事だということが分かり、家族ら一般の人にも大いに参考になりそうだ。

 「なぜ、10分前のことを忘れるのに、40年前のことを覚えているのか」とよく聞かれる疑問も「記憶の貯蔵庫が違う」と説明するなど"氷解"する事例が多い。

2011年3月 財団報「新時代 New Way of Life」66号より