誤解だらけの認知症

市川衛著/1480円+税/技術評論社

 NHKの人気番組「ためしてガッテン」でも放送された内容などを1冊にまとめた番組ディレクター自身の著書。書名は"過激"だが内容は丁寧で分かりやすい。

 『「認知症は病気である」の誤解』の章では、脳はアルツハイマー病にかかっているのに認知症の症状が出ない例をあげ、銀行のATMが認知症の原因になる可能性を指摘する。一人暮らしの高齢女性が支店の窓口業務縮小で最新型の機械だけになった店で立ち往生する。親切な人が使い方を教えても操作を理解できない。病院で認知症と診断された。それまで社会生活を自力で営んでいた彼女は、支店がATMだけになる生活環境の変化さえなければ長く自宅で暮らせた可能性を指摘する。

 このほか「ワインを飲むと認知症が予防できる」など気になる項目が続く。