山田滋著/2800円+税/中央法規
東日本大震災が起きたからこそ刊行されなければならなかった本と言えるだろう。
災害時に役に立たなかった形だけのマニュアルを棄て、最初から実践的なマニュアル作りに取り組んだ。
たとえば、職員は本当に集まるだろうか、認知症の利用者の避難誘導は可能か、災害援助協定の提携先も被災したら援助してもらえるか。
試行錯誤の上に編み出した答えは具体的だ。
要はいかに自分たちがさらされているリスクを知り尽くしたうえで被害を想定するかにかかっている。本書ではそのリスクを明確にしていく手順についても丁寧に解説している。