認知症の方の想いを探る〜認知症症状を関係性から読み解く

伊東美緒著/1714円+税/公益財団法人介護労働安定センター

 認知症の人とうまく行っている施設には共通点があると著者は言う。「臨機応変であること」「言語に頼りすぎないこと」「反応を楽しむ余裕があること」。たとえば「お風呂に入りますか」と言った時に「嫌だ」と返されても、「今日は無理に入らなくても構いませんよ」と言えばどんな答えが返って来るかを楽しむ方が長く楽しく介護ができると説く。介護する側の都合ではなく、認知症の高齢者の気持ちに添うということだろうか。
 その上で著者は高齢者を観察し続けることを勧める。目が合えば接点が増え、なぜそのような行動をとるのかが見えてくる。実践で培われた認知症ケアの具体例が詰まっている。