認知症と共に輝く日々をめざして

新井平伊著/1296円+税/飛鳥新社(03・3263・7770)

 順天堂大学大学院教授の著者は、認知症関連の映画やドラマの医学監修を依頼されることが多い。脚本を見て、認知症になったら人生おしまいという偏見を助長させるような作品は監修をお断りしている。著者の願いは、認知症でもいかに人生をエンジョイして全うするかを考えながら、一緒に認知症と闘っていくチームを、患者と家族と共に作ることだという。

 本書は監修に携わった「ペコロスの母に会いに行く」の原作であるエッセー漫画から、認知症の症例をわかりやすく解説し、予防、経過、治療法についても言及する。介護する側にとってありがたいのは「何度も同じことを質問されうんざり」「同じものばかり買ってくる」「すべてを投げ出したくなる」など日ごろ悩む数十の質問に、一つ一つ回答しているところだ。「認知症になっても人生を輝かせることができる」。最も言いたかったことだろう。