ともに歩む 認知症医療とケア

大場敏明、高杉春代・著/1300円+税/現代書林(03・3205・8384)

 2012年に厚生労働省が打ち出した地域包括ケア構想にそれ以前から先進的に取り組んでいたのが地域のかかりつけ医である著者である。患者を支えていくには医療、ケア、地域(家族)の連携が欠かせないとし、三位一体のチームを統括する町医者こそ日本の認知症問題を解決するカギを握ると強調する。

 この理想を実現するため著者の一人の大場氏は勤務医をやめ内科医院を開業。在宅医療や物忘れ外来もある医療法人を設立し、グループホームや小規模多機能型などの介護事業所も開設し、医療と介護の連携を実践する。本書はその豊富な具体例が紹介されている。もう一人の著者である高杉氏の「認知症の人が自分で決められる自由で柔軟なケアこそが今必要」という言葉が胸に響く。