医者には書けない!認知症介護を後悔しないための54の心得

工藤広伸著/800円+税/廣済堂出版(03・6703・0962)

 挑戦的なタイトルだが、著者もあとがきで言っているように医者を挑発しているのではなく、専門家ではないから介護者目線でしか書けないとの意味である。

 そう言い切ることで介護者目線にもすご味が増す。アルツハイマーの祖母とピック病の母親という違うタイプの認知症を同時に体験し、本を読み込みセミナーやイベントにも参加して情報を得る一方、介護ブログ「40歳からの遠距離介護」を運営し発信し続ける。本書にまとめられたその心得(理解)にはなるほどと思わせるヒントがいっぱいだ。IHクッキングヒーターでなくなぜガスコンロを選んだのか、上手なドアホンの使い方は、「物盗(と)られ妄想」に便利なキーファインダーとは?

 介護離職を選択した理由や被害者意識を持つほどに追い込まれない生き方の説明には説得力がある。