コラム「母から学んだ認知症ケア」

スピンオフの目指す道

「バトルグラウンド・メルボルン」

 映画のタイトルは、どのように思いつくものでしょうか。「毎日がアルツハイマー」は、「日々是アルツハイマー」など、いくつかのタイトル候補から、なんと当時、小学生だった息子が「これがいい!」と決めたものです。元気よく決めたものの、スタッフ全員は、あまりにも赤裸々なタイトルにシーンとなったことを楽しく思い出します。

 それから「毎アル」と呼ばれるようになり、総集編を入れるシリーズとなりました。今回の新作は、5本目です。「毎日がアルツハイマー・スピンオフ」(仮題)。主演女優だった母が亡くなり、「毎アル」は、少しアルツハイマーだけのストーリーから逸脱する形になるのかなと考えています。

 映画の資金集めという一番大変なステージではありますが、同時にストーリーを考えるという楽しい時期でもあります。またドキュメンタリー映画は、現実に起きていることに敏感です。ただし、現実をなぞればいいということでもありません。簡単に言えば、現実に起きていることの意味を考え、ストーリーにどのように落とし込めるかどうか、考えなければなりません。

 皆さんは、2020年から起きた、あの不穏なコロナ・パンデミックを覚えていらっしゃいますか? 横浜の豪華客船から始まりましたね。そして、著名人の志村けんさんや岡江久美子さんが、コロナで亡くなり、瞬く間にワクチン接種が、拡がっていきました。

 電車は、ガラガラになり、レストラン街には、シャッターが降り、繁華街からは、人の気配が消えた、あの頃です。全部撮影を敢行しましたよ。同時に何かがおかしいと思いながらーー。

 いつコロナ・パンデミックが変であると気づいたのかーー。海外の友人たちのお陰と言わざるをえません。例えば、カナダ人の友人です。カナダのロックダウンも厳しいものでした。ワクチン・パスポートを与えられて、ワクチンを接種しなければ、スーパーへも行けない。彼は、世界的に有名なサーカスの団員でした。もちろん、ワクチンを強制されました。大いなる疑問を持った彼は、サーカスを辞めてメキシコへ逃れました。国によって対応の違いが、あるのも顕著でした。

 日本は、強制ではなくて、ワクチン接種は、任意となりました。任意という名の強制。医療関係者、飲食業界の人々など、日本人の6〜7割は、打たざるを得なかったと思います。私は、豪華客船内のコロナという感染病対策のいい加減さが、目に焼き付いて離れなかったので、ずっとおかしいと思っていました。そして、カナダの友人にも言われ、ワクチンは、打ちませんでした。

 あれから5年。コロナ・ワクチン接種と後遺症、死亡がようやくニュースになり始めました。政治では、3回接種後に悪性リンパ腫を発症したことを党首がオープンに語っている新党も誕生しました。スピンオフは、ここを避けて通ることはできないと考えています。

 最後に22年製作の「バトルグラウンド・メルボルン」というドキュメンタリー映画をご紹介して終わりにしましょう。かつてメルボルンは、世界で最も住みやすい都市といわれました。しかし、コロナ・パンデミックをきっかけにメルボルンは、突如に<統制国家>の牙をむきます。過剰なロックダウン、ワクチン義務化、軍や警察による過剰な取り締まり。個人的にメルボルンへは何回も行った私は、ただただあ然としました。市民の自由や選択権がこんなに簡単に奪われるなんてーー。このドキュメンタリー映画は、自らのリスクを顧みず、立ち上がった人々の実話の映画です。

 スピンオフは、最後はワクチン接種の第一線に立たされた高齢者のストーリーに戻ってきます。盛りだくさんで刺激的なストーリー展開になるのは、間違いありません。