若年性認知症と診断された本人と家族が知っておきたいことを、イラスト付きで分かりやすく紹介する「若年性認知症ハンドブック」が認知症介護研究・研修大府センターから発行された。
65歳未満で発症する若年性認知症の人は2009年3月現在、全国で約3万7800人。他の病気と間違われ発見が遅れることが多く、働き盛りの男性に多いのが特徴。生活に困窮するケースも見られる。
ハンドブックはQ&A方式で見開きか1ページごとに問いと回答が紹介され、必要な情報がコンパクトに得られるスタイルになっている。
たとえば「若年性認知症と診断されました。これからどうしたらよいでしょう?」という問いには、市区町村の窓口や若年性認知症コールセンター等の専門相談員のいる場所が紹介される。
働ける職場や利用できる制度、病気の説明、認知症と診断された人や子供たちの思い、医療機関の選び方、治療薬、相談窓口の一覧まで読みやすい編集でまとめられている。
家庭でできる工夫をまとめたページでは
(1)メガネやスケジュール帳は決まった場所に置く
(2)小物入れの引き出しにはラベルを張る
(3)鍵や財布、携帯電話は一つの袋にまとめておく
(4)カレンダーは日めくり式にし、ごみを出す日など用事を書いておく
(5)1週間分の薬を朝、昼、晩、寝る前
と分けて入れられる容器を使う--など具体的に紹介している。
問い合わせ先は認知症介護研究・研修大府センター(電話0562・44・5551)へ。また同センターのホームページ(https://www.dcnet.gr.jp/support/research/center/list.html?center=2)からダウンロードできる。
2013年6月