「認知症110番」電話相談、2万件へ

データベース化 本格化
10月から履歴確認、短時間で

手書きの相談記録票がデジタル化されることに伴い、入力方法の研修にも力が入る

 認知症予防財団の無料の電話相談「認知症110番」に寄せられた相談件数が、この10月にも2万件の大台に乗る見通しとなった。財団では増加傾向にある相談によりきめ細かく対応するため、相談者の過去の相談履歴を迅速に閲覧できるようにする相談記録票のデータベース化事業を10月からいよいよ本格化させる。

 この事業は公益財団法人JKAの補助金交付対象事業に内定し、①認知症の無料電話相談記録票のデジタル化及びデータベース化②報告書・ガイドブックの編集発行③シンポジウムの開催−−の3事業を予定している。

 これまでは相談内容をB4判の紙の記録票に手書きしてフォルダーに保管していたが、2万件近くにもなると、収容スペースが増える一方だった。同時に継続の相談者からの電話の場合、相談員が家族関係や相談内容の履歴を確認するため以前の記録票を探し出す際にも時間を取られることがあった。

 記録票をデジタルに変えデータベース化することで、相談員は相談内容の履歴をスムーズに引き出し、それを見ながら、現在の状況をじっくり聞いて相談に乗ることができる。

 財団では過去の記録票の入力を急ぐ一方、相談員の入力システム研修を進め、この10月から新しいシステムでの相談業務をスタートさせる。

 「認知症110番」は財団の前身「ぼけ予防協会」が設立された1990年の2年後、92年7月にアフラックの委託事業として「ぼけ110番」の名前で開設された。その後、協会の名前が現在の認知症予防財団に変更されたのに合わせ名称も変わっている。

 現在登録されている20人を超える相談員は、看護師や施設運営者、カウンセラー、ソーシャルワーカー、社会福祉士、介護経験者等、さまざまな専門領域を持ち、みな聞き上手である。

 また順天堂大学の精神医学教室と提携し、医師による「認知症相談室」を開設しているのも特色の一つだ。傾聴による心の支援から、医師の専門情報まで、どんな声にも応えようと待機している。

 「認知症110番」は休日を除く月・木曜10〜15時、フリーコールの0120・654874で受け付け。

2013年10月