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認知症超早期発見など 専門家がアドバイス

相談に答える新井平伊・アルツクリニック東京院長

 学校法人順天堂と東急不動産ホールディングスグループによる、健康寿命延伸プロジェクト「ハッピー・エイジング・フォーラム(HAF)」のアルツ部会は3月13日、東京都千代田区の「アルツクリニック東京」で無料のもの忘れ相談会「脳寿命を延ばすために」(後援・毎日新聞社)を開いた。49〜86歳の男女13名が認知症の超早期発見、診断・治療などに関し専門家のアドバイスを受けた。

 参加者全員が、自身や家族の認知症症状に関する相談を希望した。高脂血症を治療中の60歳代の男性は、よくある症状として「同じことを何度も言う」などと伝え、たまにある症状としては「冷蔵庫の中のものを見つけられない」などを挙げた。男性は2017年に脳ドックを受け、「異常なし」と診断されている。

 相談を受けた同クリニックの新井平伊院長は、今までと「変化」が起きている可能性があることを指摘、脳の萎縮をみるMRI検査の脳ドックはアルツハイマー病の早期発見には役立たないと説明し、認知症専門外来の受診とともに生活習慣病の治療を受けることを勧めた。

 HAFのアルツ部会長でもある新井院長は「未病段階での相談が多く、認知症発症前の超早期発見や予防についての関心の高さを示す結果となった。今後も半年に一回くらいの割合で同様の相談会を開きたい」と話した。

2020年4月