毎日社会福祉顕彰
第55回毎日社会福祉顕彰を募集 5月末まで

第55回毎日社会福祉顕彰を募集します。全国の社会福祉関係の個人や団体の中から優れた業績をあげている3件を選び表彰します。
◇対象
<学術>社会福祉の向上に顕著な影響を与える研究をした
<技術>児童、高齢者、心身障害者などの分野で独創的なスキル、プロセスで効果をあげた
<創意>施設、機器などの改善、充実、または活動実務について創意工夫や新技術導入で功績をあげた
<奉仕>長年にわたり国際、地域福祉で奉仕活動を続け、将来も継続する強い意志を持つ
<勤勉>社会福祉施設に30年以上勤務し、顕著な成果をあげた
<その他>新しい分野を開き、時代のニーズに応える福祉活動をしている個人または団体
◇推薦方法と推薦書送付先
毎日新聞東京社会事業団のホームページからダウンロードした推薦用紙に必要事項を記入し、5月31日までに下記あてにご送付ください。各都道府県社会福祉協議会でも推薦用紙を配布しています。自薦は無効です。
【東日本の方】
毎日新聞東京社会事業団 〒100-8051(住所不要)
電話03・3213・2674
【西日本、愛知県、岐阜県、三重県の方】
毎日新聞大阪社会事業団 〒530-8251(住所不要)
電話06・6346・1180
【九州、山口県の方】
毎日新聞西部社会事業団 〒802-8651(住所不要)
電話093・551・6675
◇発表と表彰
9月中旬の毎日新聞紙上で発表。受賞者に賞金300万円(1件につき100万円)と顕彰盾を贈呈します。10月に東京都内で表彰式を行う予定です。
主催 毎日新聞東京・大阪・西部社会事業団
後援 厚生労働省、全国社会福祉協議会
2024年度 第54回毎日社会福祉顕彰贈呈式 1個人2団体を表彰

福祉の向上に尽くした個人、団体を表彰する第54回毎日社会福祉顕彰(毎日新聞東京・大阪・西部社会事業団主催、厚生労働省、全国社会福祉協議会後援)の贈呈式が10月31日、東京都千代田区の如水会館であり、受賞した1個人と2団体に顕彰額と賞金各100万円が贈られました。
「特定非営利活動法人JFCネットワーク」(東京都新宿区)は、海外出身者と日本人との間に生まれた子どもたちの認知など人権を守る活動をしている。伊藤里枝子事務局長は「社会的にスポットが当たらない問題で、子どもたちをサポートしている活動を評価していただいた」と受賞を喜びました。
個人として受賞した「社会福祉法人いなりやま福祉会」(長野県千曲市)常務理事の酒井勇幸さんは、1960年代から障害を持つ子どもたちに接していたことなどを振り返り「伝統ある賞をいただき、身に余る光栄だ」と語りました。
「社会福祉法人やまなみ会やまなみ工房」(滋賀県甲賀市)は、障害者らが自由な発想で創作する「アール・ブリュット」(生の芸術)などで知られる。海外出張中の山下完和施設長のメッセージを森嶋克已理事長が読み上げ「社会貢献という形でご恩返しができるよう、日々精進してまいりたい」と今後の活躍を誓いました。
(2024.11.1 毎日新聞)
2024年度 第54回毎日社会福祉顕彰 受賞者決まる
福祉の向上に尽くした個人、団体を顕彰する第54回毎日社会福祉顕彰(毎日新聞東京・大阪・西部社会事業団主催、厚生労働省、全国社会福祉協議会後援)に、全国から推薦された19件のうち次の3件(団体2、個人1)が選ばれました。受賞者には賞牌(しょうはい)と賞金(各100万円)が贈られます。贈呈式は10月31日に東京都千代田区内で行う予定です。
・特定非営利活動法人JFCネットワーク(鈴木雅子理事長=東京都新宿区)
日本人とフィリピン人を両親に持つ子どもたちの支援に取り組む市民団体が発祥で1994年に設立されました。JFCとはJapanese-Filipino children(ジャパニーズ-フィリピーノ チルドレン)の略称です。貧困から抜け出すために来日し、日本のバーやスナック、クラブなどで接客業で働くフィリピン人女性と、客として訪れた日本人男性との間に産まれた子どもたちの問題は1980年代ごろから目立ち始めました。フィリピンや日本で母親と暮らしながら、父親から養育を放棄されたり、認知されないケースが明らかになり、母子家庭のまま経済的、精神的な支援が必要な子どもたちが取り残されました。
社会問題や国際問題として知られるようになりましたが、国内で専門的に支援に乗り出した先駆けが、JFCネットワークです。さまざまな困難が伴う問題に、弁護士などと連携し、フィリピンに事務所を設置するなどして、認知や養育費を請求したり、子どもの国籍を取得する活動などを行っています。現在でも困難を抱えている子どもたちは多く、貧困という経済的な問題だけでなく、アイデンティティの危機など心の問題を抱え、精神面でのサポートの必要なケースも多くあり、こうした子どもたちの尊厳を守るために人権擁護活動を続けています。

・酒井勇幸氏(社会福祉法人いなりやま福祉会 常務理事=長野県千曲市)
80歳になる酒井勇幸さんは現在、長野県千曲市にある社会福祉法人いなりやま福祉会(安藤正幸理事長)の常務理事を務めています。昭和19年生まれの酒井さんは、視力に先天的な障害を抱え、盲学校卒業後、地元の福祉施設に勤務しながら、仲間を集めて「いなりやま福祉会」を立ち上げました。当時は、障がい者の働く場がほとんどないような状況で、1981(昭和56)年、長野県では初めての障がい者共同作業所となる「いなりやま共同作業所」を開設しました。運営マニュアルやノウハウもない時代からのスタートでした。
その後も、徐々に仲間を増やし、野菜売りや募金などの活動を約20年間続け、2003(平成15)年、「いなりやま福祉会」の社会福祉法人の認可を取得しました。酒井さんは理事長に就任し、障がい者が遠方の施設に行かなくてもよいように、千曲市稲荷山地区に、知的障がい者の通所授産施設をはじめ、さまざまな施設や事業の整備に取り組みました。現在では、就労支援事業所2カ所、生活介護事業所1カ所、グループホーム4カ所などを運営し、市民による後援会組織もできました。障がい者が働く喜びを知り、地元で生き生きとした生活が送れるようになり、地方福祉のモデルケースとして知られるようになりました。

・社会福祉法人やまなみ会 やまなみ工房(山下完和(まさと)施設長=滋賀県甲賀市)
やまなみ工房は、社会福祉法人やまなみ会が運営するアート工房です。1986(昭和61)年、滋賀県甲賀市に共同作業所として開設され、知的障がいや精神疾患を抱える人々が工房に通い、自由な発想で描く独創的な芸術作品が、国内はもちろん海外でも高い評価を得ています。
当初は陶芸、手工芸の2部門で作品づくりが始まりました。その後、社会福祉法人として正式認可を取得するため、地元の旧甲南町から補助金や土地の貸与が認められ、敷地内にやまなみ工房の建設が始まり、1997(平成9)年に工房が完成しました。
やまなみ工房には、通ってくる障がい者はもちろん、スタッフにも美術を専門的に学んだ人はいません。1989(平成元)年にやまなみ会の共同作業所に支援員として入った山下さんは、「作品作りで彼らがしたいことを楽しくしてもらう」ことを大切したと言います。2008(平成20)年に山下さんが施設長となった後も、夢中になって絵を描く作業をそっと見守り続けました。そうしたアトリエの自由な雰囲気が「自分のやりたいように」「納得するまで時間をかけて描く」という作者の姿勢をうまく引き出しています。完成した作品は、創造性豊かな発想や個性豊かな色使いなどが見る人の目を引きつける芸術作品として注目を集めるようになりました。
最初は3人しかいなかった通所者は、現在90人ほどになりました。なかには、二十代の鵜飼結一郎さんのように、現代アートの聖地と言われるような米国ニューヨークのギャラリーで、初の個展を開くような「アーティスト」も誕生しています。また、多くの人が描いたデザインがファッションやバッグ、和菓子の包装紙などさまざまな分野で採用されています。
工房で作り上げた作品を通じて、やまなみ工房の障がい者が、国内外でその存在を知られ、社会との関わりや人生の喜びを持てるようになっています。

2023年度 第53回毎日社会福祉顕彰贈呈式 3団体を表彰

福祉の向上に尽くした個人、団体を表彰する第53回毎日社会福祉顕彰(毎日新聞東京・大阪・西部社会事業団主催、厚生労働省、全国社会福祉協議会後援)の贈呈式が10月31日、東京都千代田区であり、受賞した3団体に賞牌と賞金が贈られました。
認定NPO法人「横浜移動サービス協議会」は、障害者の外出支援などに取り組んでいます。理事長の服部一弘さんは37年前に車椅子生活になり、約10年前には脳出血で失語症を患いリハビリの最中。「ありがとうございます」とはっきりした声で受賞を喜びました。認定NPO法人「愛実(あみ)の会 人形劇団紙風船」は戸田真二理事長の代理として、劇団員でもある介護福祉士の石川裕右(ゆう)さんが「ネットで動画も見られるので、ぜひ劇団を知ってほしい」と呼び掛けました。
阪神大震災の5カ月後から被災者の見守りを始めた「阪神高齢者・障がい者支援ネットワーク」は、宇都幸子代表が「28年たった今も、認知症や介護保険など新たな課題が出てくる。地域の人と一緒に活動を続けたい」と語りました。
(2023.11.1 毎日新聞)
2023年度 第53回毎日社会福祉顕彰 3団体に決まる
福祉の向上に尽くした個人、団体を顕彰する第53回毎日社会福祉顕彰(毎日新聞東京・大阪・西部社会事業団主催、厚生労働省、全国社会福祉協議会後援)に、全国から推薦された13件のうち次の3件が選ばれました。
受賞者には賞牌(しょうはい)と賞金(各100万円)が贈られます。贈呈式は10月31日に東京都千代田区の如水会館で行う予定です。
認定NPO法人横浜移動サービス協議会(横浜市中区)
認定NPO法人愛実の会 人形劇団紙風船(名古屋市港区)
阪神高齢者・障がい者支援ネットワーク(神戸市兵庫区)
毎日社会福祉顕彰 受賞者の声
◇外出時の移動を支援 認定NPO法人横浜移動サービス協議会
(服部一弘理事長=横浜市中区)

1986年に北米大陸をバイクと車で一周する挑戦の途中で事故に巻き込まれて脊髄(せきずい)を損傷し、車椅子生活となった。外出の際の移動に不便を感じる生活を送る中、2000年に友人と一緒に設立した。障害者や高齢者を対象に、外出支援のほか、健常者に障害者の目線を体験してもらう取り組みなどを行っている。「障害者が楽しめるツアーの企画や観光の支援に力を入れていきたい」と意気込む。
◇重度障害者と人形劇 認定NPO法人愛実の会 人形劇団紙風船
(戸田真二理事長=名古屋市港区)

1996年に養護学校のクラブ活動として始まって以来、愛知県内外での公演は250回を超える。現在は生活介護事業所の活動として、重い身体障害がある人らと健常の職員たちが協働し、人形に命を吹き込む。動かし方や演じ方はさまざまで、一人一人の個性が光る。「お客さんに喜んでもらえることが何よりうれしく、やりがいにつながってきた。心のバリアフリーをもっと広げていきたい」
◇高齢者見守りに尽力 阪神高齢者・障がい者支援ネットワーク
(宇都幸子代表=神戸市兵庫区)

1995年の阪神大震災発生から5カ月後に発足。神戸市西区の仮設住宅を拠点に、全国初となる24時間態勢での高齢者の見守り活動を実施した。99年以降は市内各所の災害復興住宅でお茶会を開き、転居した高齢者の孤立防止やコミュニティーづくりに尽力した。「高齢者の孤独死が今なお続く中、できるかぎり見守り活動の態勢を整え続け、若い世代にもその重要性を引き継ぎたい」と語る。
第52回毎日社会福祉顕彰、1個人2団体に
福祉の向上に尽くした個人、団体を顕彰する第52回(2022年度)毎日社会福祉顕彰(毎日新聞東京・大阪・西部社会事業団主催、厚生労働省、全国社会福祉協議会後援)に、全国より推薦された19件から次の3件が選ばれました。
◇中西正司さん(特定非営利活動法人ヒューマンケア協会代表=東京都八王子市)
◇特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス(小川真吾理事長=京都市下京区)
◇社会福祉法人福岡ろうあ福祉会(山田裕嗣理事長=福岡市西区)
今年度は感染防止対策を徹底した上で10月21日に東京都千代田区内で3年ぶりに贈呈式が行われ賞牌(しょうはい)と賞金(各100万円)が贈られました。

【受賞者プロフィール】
障害者自立のモデル
中西正司さん(特定非営利活動法人ヒューマンケア協会代表=東京都八王子市)

学生時代の事故で四肢まひとなり1986年、障害者仲間と国内初の自立生活センターの同協会を設立した。介助や自立生活プログラムの提供、障害者によるカウンセリングを障害者主体の組織で展開し、当事者が支援の担い手として社会を動かすモデルをけん引してきた。障害者自立支援の拠点となるセンターは全国110カ所以上に広がった。「国は当事者主体の制度作りを後押ししてほしい」と語る。
国内外で復興手助け
特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス(小川真吾理事長=京都市下京区)

2001年の設立以来、東南アジアやアフリカで地雷撤去活動の支援を続け、子ども兵士や女性への職業訓練による社会復帰と自立も支援。国内では、東日本大震災で被害を受けた岩手県大槌町で、地元の工芸品「大槌刺し子」を活用した復興支援に関わっている。近年は、平和実現のための政策提言にも力を入れる。「活動の中で得られた成果と知見を基に、日本だけでなく世界で支援の輪を広げたい」
聴覚障害支援の先駆
社会福祉法人福岡ろうあ福祉会(山田裕嗣理事長=福岡市西区)

前身は福岡盲?(もうあ)学校開校を目指し1909年に設立した社団法人「福岡県盲?教育慈善会」で、国の障害者施策が整う前から先駆的な事業を展開してきた。利用者が手話を用いて過ごせる障害者支援施設「工芸会ワークセンター」や、聴覚・言語障害者の養護老人ホーム「田尻苑」を運営。「施設を必要とされる方のよりどころとなれるよう、内容を充実させ職員の技量を磨いていきたい」と意気込む。
2022年9月27日毎日新聞より
第51回毎日社会福祉顕彰 受賞者決まる
福祉の向上に尽くした個人、団体を表彰する第51回毎日社会福祉顕彰(毎日新聞東京・大阪・西部社会事業団主催、厚生労働省、全国社会福祉協議会後援)に、全国より推薦された23件から次の3件が選ばれました。
◇富山ケアネットワーク(惣万佳代子会長=富山市)
◇大西豊美さん(社会福祉法人みなと寮理事長=神戸市東灘区)
◇特定非営利活動法人奄美青少年支援センター「ゆずり葉の郷(さと)」(喜入博一理事長=鹿児島県奄美市)
今年度も新型コロナウイルス感染拡大防止のために合同での贈呈式は開催されず、賞牌(しょうはい)と賞金(各100万円)がそれぞれの受賞者に届けられました。



【受賞者プロフィール】
「富山型」福祉を発信
富山ケアネットワーク(惣万佳代子会長=富山市)

年齢や障害の有無にかかわらず、柔軟に利用者を受け入れる「富山型デイサービス」の生みの親。1993年、富山市内に「このゆびとーまれ」を開設した当初は行政の支援がなく、団体で支援要請するため98年に4事業所で作ったのが同団体。現在は富山県内の72事業所が加盟し、セミナーやフォーラムなどで、「富山型」福祉を全国に発信する。「さらに広げるため、まだまだ頑張らないと」と意気盛んだ。
施設間の支援体制構築
大西豊美さん(社会福祉法人みなと寮理事長=神戸市東灘区)

2011年、近畿救護施設協議会会長に就任した直後に発生した東日本大震災では、自ら支援物資を運搬して現地入り。福祉施設へのボランティア派遣や、施設間の支援体制づくりにいち早く着手した。コロナ禍の職員不足でも、大阪府と応援職員派遣協定を結び、300以上の協力施設を集めて支援体制の構築に貢献している。「困っている人には積極的に手を差し伸べるという意識が私たちの仕事の要」と語る。
居場所ない子を支え
特定非営利活動法人奄美青少年支援センター「ゆずり葉の郷(さと)」(喜入博一理事長=鹿児島県奄美市)

2001年認可のNPO法人。非行や不登校、虐待などの問題で学校や家庭に居場所のない青少年に寄り添い、自立を支援している。「活動を理解していただき感謝している」と喜びを語る。現在、2カ所の自立援助ホームで10代の少年少女を受け入れている。新たに青少年問題の解決に取り組む児童家庭支援センター(仮称)の開設を目指しており「子どもたちが幸せで笑顔になる活動を続けたい」。
2021年9月26日毎日新聞より
第50回毎日社会福祉顕彰 受賞の3件決まる
福祉の向上に尽くした個人、団体を表彰する第50回(2020年度)毎日社会福祉顕彰(毎日新聞東京・大阪・西部社会事業団主催、厚生労働省、全国社会福祉協議会後援)に、推薦された24件の中から次の3件が選ばれました。
竹内昌彦さん(認定NPO法人ヒカリカナタ基金理事長=岡山市中区)
社会福祉法人野の花学園(福田量理事長=福岡市中央区)
認定NPO法人大阪精神医療人権センター(位田浩、大槻和夫両代表理事=大阪市北区)
受賞者には賞牌(しょうはい)と賞金(各100万円)が贈られます。今年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため合同での贈呈式の開催は見送られました。
今年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため合同での贈呈式の開催は見送られ、それぞれの受賞者に賞牌(しょうはい)と賞金(各100万円)が届けられました。



【受賞者プロフィール】
「途上国で眼病治療支援」
竹内昌彦さん(75)=岡山市中区 認定NPO法人「ヒカリカナタ基金」理事長

幼少期に網膜剥離で失明。岡山県立盲学校の教員時代から、子供のころにいじめを受けた経験を基に各地で講演、障害者差別の解消や命の大切さを訴えている。講演や原稿執筆の謝礼金でモンゴルに盲学校、キルギスに視覚障害者の生活訓練施設を建設。2017年には途上国の子供たちの眼病治療の支援のため認定NPOヒカリカナタ基金を設立した。受賞に「活動を続けられるのは仲間のおかげ」と感謝する。
「障害者に豊かな生活を」
社会福祉法人「野の花学園」=福岡市中央区 福田量理事長(89)

1959年に障害児がいる母親5人が福岡市に訓練施設「野の花学園」を設立。65年に社会福祉法人になった後、入所施設「第一野の花学園」が開設され、知的障害者支援の先駆的役割を果たしてきた。「ひとりひとりの豊かな生活を求めて」を理念に活動の幅を広げ、就労支援施設や食品加工、喫茶店事業など福岡県内で25施設を運営。福田量(はかる)理事長は「障害者と当たり前に共生する社会になってほしい」と願う。
「精神科病院の処遇改善」
認定NPO法人「大阪精神医療人権センター」=大阪市北区 位田浩代表理事(57)

精神障害者の人権保障に尽力している。栃木県の精神科病院で1984年、職員の暴行による患者の死亡が発覚した事件を契機に設立し、35年を迎える。閉鎖空間での人権侵害を防ごうと、大阪府内の病院を繰り返し訪問。入院患者の声を聞き取り、病院と交渉を重ねて処遇の改善を実現している。「活動が評価されてうれしい。今後も精神科病院に市民の感覚を持ち込み、患者の権利を守りたい」と語る。
2020年10月7日毎日新聞より
第49回毎日社会福祉顕彰 1人と2団体を表彰
福祉の向上に尽くした個人や団体を顕彰する2019年度第49回毎日社会福祉顕彰(毎日新聞東京・大阪・西部社会事業団主催、厚生労働省、全国社会福祉協議会後援)の贈呈式が10月24日、東京都千代田区のパレスサイドビルで行われ、1個人と2団体に表彰額と賞金(100万円)が贈られました。

失明後、故郷の埼玉県で初となる養護盲老人ホームを開設した茂木幹央・社会福祉法人「日本失明者協会」理事長=写真左=は「就労の支援事業や若い障害者のための生活支援も広げてきた」とこれまでを振り返りました。50年前から保育園に障害児を受け入れ、健常児と共に過ごす「統合保育」を進めてきた社会福祉法人「水仙福祉会」の松村寛理事長=同中央=は「法や制度にない谷間の問題に、これからも取り組みたい」とさらなる豊富を述べました。障害の有無にかかわらず、共生できる社会の実現を目指すシャロームの大竹静子代表=同右=は「東日本大震災で福島は大変な被害を受けたが、全国の人たちとの交流で諦めずに共に生きる社会を作り上げていきたい」と想いを語りました。
【受賞者プロフィール】
養護盲老人ホーム開設
◇茂木幹央さん(83)=埼玉県深谷市 社会福祉法人「日本失明者協会」理事長

2歳の時、はしかが原因で失明。日大卒業後、厚生教官を経て日本失明者協会を設立し、1979年、故郷の埼玉県深谷市に同県初の養護盲老人ホーム「ひとみ園」を開設しました。「視覚障害者の職業選択の幅を広げ、楽しみの少ない老後を有意義に暮らせるように」と活動を広げ、現在は特別養護老人ホームや若い障害者のためのグループホーム、就労継続支援事業所など計6施設を運営しています。「ありがたい。亡き父母にもよい報告ができる」と受賞を喜びました。
障害児の成長、一貫支援
◇社会福祉法人「水仙福祉会」=大阪市東淀川区 松村寛理事長(84)

1956年に「風の子保育園」を設立し、69年から障害児を受け入れて健常児と一緒に過ごす「統合保育」を先導しました。その後、預かるだけの統合保育に限界を感じて、親子在園など独自の方針を掲げる障害児専門の「淡路こども園」を始めました。さらに義務教育後を支える「風の子そだち園」を開設し、障害者を幼児期から一貫して支える体制を築きました。「国の制度がなくても取り組むのが本来の社会事業」と語っています。
県内授産品のを展示販売から
◇シャローム=福島市 代表、大竹静子さん(72)

障害者支援を目的に1981年、福島市に設立。福島県内の障害者施設をつないだ授産品の展示販売会や全国の障害者アートを紹介するなど、障害の有無にかかわらず「誰もが共に生きられる社会づくり」を目指してきました。2011年の東日本大震災後、被災地に関心を持ってもらおうと全国各地でひまわりを栽培してもらうプロジェクトを始めました。「みんなで弱い人たちを支え合う意識を持ってほしい」と願っています。
2019年9月19日 毎日新聞より
第48回毎日社会福祉顕彰 2団体1個人に

福祉の向上に尽くした個人や団体を表彰する第48回毎日社会福祉顕彰(毎日新聞東京・大阪・西部社会事業団主催、厚生労働省、全国社会福祉協議会後援)の贈呈式が10月31日、東京都千代田区のパレスサイドビルで行われ、2団体と1個人に表彰額と賞金(100万円)が贈られました。
韓国やフィリピンなど外国籍の子どもを支援する特定非営利活動法人「在日外国人教育生活相談センター・信愛塾」(横浜市)の竹川真理子センター長(68)=写真左=は「子どもや保護者は地域住民として頑張っている。その声を私たちの力として、発信していければいい」と決意を述べました。
不登校の児童・生徒のためのフリースクールなどを設立してきた千葉県松戸市の奥地圭子・特定非営利活動法人「東京シューレ」理事長(77)=同中央=は「不登校に対する世間の見方は、まだまだ低い。多様な学びで安心して育っていけるというものにしたいと、今取り組んでいる」と現状を報告しました。
虚弱児や被虐待児らの療育に力を尽くしてきた社会福祉法人「岩手愛児会」(盛岡市)の藤澤昇会長(71)=同右=は「もっと子どもたちを守る体制を作らなければならない。施設はよく最後のとりでと言われるが、施設こそ社会の入り口で活動しなければならない」と信念を語りました。
【受賞者プロフィール】
支援の子ども、国籍広げ
◇特定非営利活動法人「在日外国人教育生活相談センター・信愛塾」 竹川真理子センター長(67)=横浜市南区

在日韓国人の暮らしを支援するため1978年、横浜中華街(横浜市中区)で発足しました。40年に及ぶ活動の中で、学習支援や在日外国人相談など活動を徐々に広げ、支援する子どもの国籍は、中国やフィリピンなど時代を経て広がりました。行政機関とも連携し、保護者が抱えるさまざまな問題にも根気よく寄り添い、遠方からの電話相談も後を絶ちません。「私たちは最後のとりで。子どもが持つ無限の可能性を守り続けたい」と力強く語っています。
不登校児の「居場所」作る
◇奥地圭子さん(77) 特定非営利活動法人「東京シューレ」理事長=千葉県松戸市

長男の不登校経験から、不登校の子どもの居場所となるフリースクールを1985年、東京都北区に開設し、今では都内と千葉県の4カ所に広げています。家庭を中心に学び育つ「ホームシューレ」や「シューレ大学」、「東京シューレ葛飾中学校」、「不登校新聞」発刊などにも取り組んできました。全国的な活動にも尽力し、2016年の不登校の子どもを支援する「教育機会確保法」の成立にも貢献しました。「学校以外の学び方、育ち方もあると知ってほしい」と願い続けています。
被虐待児の療育に尽力
◇社会福祉法人「岩手愛児会」 藤澤昇会長(71)=盛岡市

結核児童の療育と福祉向上を目的に1956年設立されました。「子どもこそ原点」の基本理念のもと、東北で2番目となる児童心理治療施設をはじめ、こども病院や小規模の児童養護施設などを時代のニーズを先取りして次々と開設してきました。結核児、虚弱児・病児、発達障害児、被虐待児などサポートが必要な子どもを療育し続けて社会に送り出しています。現在最も重視する被虐待児のケアについて「地域や社会も考えなければならない」と訴え続けます。
第47回毎日社会福祉顕彰

福祉の向上に尽くした個人や団体を表彰する第47回(2017年度)毎日社会福祉顕彰(毎日新聞東京・大阪・西部社会事業団主催、厚生労働省、全国社会福祉協議会後援)の贈呈式が10月11日、東京都千代田区のパレスサイドビルで行われ、2団体と1個人に表彰額と賞金(各100万円)が贈られました。
子どもの虐待の早期発見と虐待のない育児を支援する社会福祉法人「子どもの虐待防止センター」(東京都世田谷区)の片倉昭子理事(72)=写真左=は「子育て支援の重要性を社会が認識し、充実させることが虐待防止につながっていく」とあいさつをしました。
難病患者の社会参加を後押しする作業所を開設した佐賀市の江頭邦子さん(67)=同中央=は「今回の受賞が見た目では分かりにくい難病の人への支援を考えるきっかけになれば」と喜びを語りました。
障害者が自ら働く場を作り出す「企業授産」という独自理念で活動する社会福祉法人「北海道光生舎」(北海道赤平市)の高江智和理(ちおり)理事長(56)=同右=は「就労を通じた自立支援にこれからも努めていきたい」と抱負を述べました。
【受賞者プロフィール】
「隠れた虐待、見逃さず」
◆社会福祉法人「子どもの虐待防止センター」 松田博雄理事長(68)=東京都世田谷区

子どもの虐待の早期発見と虐待のない育児を支援するため、1991年に設立。民間団体の先駆けとして、電話相談の傍ら、児童相談所との連携を積極的に進めてきました。さらに育児に悩む親への支援、子どもと養育者の愛着形成プログラムや、医師を対象に性虐待を受けた子どもの診察トレーニングを行うなど幅広く活動を展開してきました。「子どもの問題の多くで背景に虐待がある。地道に取り組んでいきたい」と現状を分析しています。
「難病患者に寄り添って」
◆江頭邦子さん(67) 特定非営利活動法人「アクティブ」理事長=佐賀市

「働く障害者へ利益還元」
◆社会福祉法人「北海道光生舎」 高江智和理理事長(56)=北海道赤平市

炭鉱事故で負傷した労働者らの自立支援のため1956年に父(故人)が創業したクリーニング業を、障害者自ら働く場を作り出す「企業授産」という独自の理念と共に受け継ぎました。「一般企業と競い合いたい」としてビジネス的視点で福祉施設の運営まで幅広く手がけ、積極的な顧客開拓などで利益を働く障害者に還元。「障害を言い訳にしない」を心掛け、「3倍努力し、高品質のサービスを提供する」と決意を新たにしています。
第46回毎日社会福祉顕彰

福祉の向上に尽くした個人や団体を表彰する第46回毎日社会福祉顕彰(毎日新聞東京・大阪・西部社会事業団主催、厚生労働省、全国社会福祉協議会後援)の贈呈式が10月21日、東京都千代田区の如水会館で開かれ、全国各地から推薦された43件の候補から選ばれた2団体と1個人が表彰されました。
不登校やひきこもりの若者と家族を支える活動を続ける公益社団法人「青少年健康センター」(東京都文京区)を代表してあいさつした会長の齋藤友紀雄さん(80)=写真左端=は「大勢の方の支援を受けて今日に至った。心から感謝したい」と話しました。
子どもを虐待から守る活動を55年以上続けている元大阪府中央子ども家庭センター所長の家常惠さん(78。大阪府大東市)=同左から2人目=は「大阪の福祉を代表して受賞したと思っている」と感謝を述べました。
障害者の社会参加を進めているNPO法人「地域活動支援センターおおぞら」(鳥取県米子市)の理事長、植村ゆかりさん(66)=同右から2人目=は障害を持つ長男周平さん(29)=同右端=と登壇し、「これからも障害を持つ全ての人が輝ける基礎を作っていきたい」と抱負を語りました。
【受賞者プロフィール】
◆公益社団法人「青少年健康センター」 齋藤友紀雄会長=東京都文京区

不登校やひきこもりの若者と家族を支えようと1985年、精神医学や心理学の専門家らで設立。3年後に居場所となるデイケア施設を設置しました。斎藤さんは2004年に会長に就任。「いのちの電話」の活動経験を生かした自殺予防の電話相談「クリニック絆」も開設しました。自治体から受託する、若者の社会参加応援事業も増えており「各方面から期待されている。専門スタッフの養成にも力を入れたい」と今後を語っています。
◆家常惠さん 元大阪府中央子ども家庭センター所長=大阪府大東市

55年以上、子どもを虐待から守る活動を続けています。大阪府内の児童相談所長を歴任し、虐待を受けた子どもの保護に尽力してきました。集団で子どもを取り返しに来たオウム真理教の信者や暴力団員の親とも決然と対応したことが語り継がれています。定年退職後の2003年、児相や養護施設、医療機関関係者らと「大阪子どもネットワーク」を全国に先駆けて作りました。「子どもの命を守る最後のとりでとして、虐待の発見や防止に力を注ぎたい」と意気盛んです。
◆特定非営利活動法人「地域活動支援センターおおぞら」 植村ゆかり理事長=鳥取県米子市

養護学校の保護者7人が1994年に作業所を開設したのが始まりでした。現在では▽作業所▽書道、ダンスなど6講座▽福祉の店2店――を展開し障害者約80人が利用しています。今秋10回目を数えたバリアフリーの水泳・ランニング複合競技「全日本Challengedアクアスロン皆生大会」を国内で初めて企画し、事務局として運営を支えてきました。植村さんは「障害者が輝くことを手助けするのが仕事です」と話しています。
第45回毎日社会福祉顕彰

福祉の向上に尽くした個人、団体を顕彰する第45回毎日社会福祉顕彰(毎日新聞東京・大阪・西部社会事業団主催、厚生労働省、全国社会福祉協議会後援)は、推薦された30件の中から次の3件に決まり、10月26日(月)毎日新聞東京本社で開かれた贈呈式で、賞牌(しょうはい)と賞金(各100万円)が贈られました。
◇認定特定非営利活動法人ホームホスピス宮崎(市原美穂理事長=宮崎市)
◇芦沢茂夫さん(支えあう会「ピーチ&グレープ」代表=山梨県南アルプス市)
◇ワット隆子さん(あけぼの会会長=東京都)
【受賞者プロフィール】
◆認定NPO法人「ホームホスピス宮崎」 市原美穂理事長=宮崎市
1998年、県内に緩和ケア病棟を設置しようと発足。2004年には民家を活用、病院や福祉施設で受け入れを断られた難病や介護レベルの重い患者が暮らす「かあさんの家」を開設しました。「地域で自分らしく生きてもらう」という考え方が新たな在宅ホスピスケアの先駆けとして注目されています。市原理事長は「患者のために何ができるのかを常に考えてきました。その姿勢を変えずに今後も取り組みたい」と話しています。
◆芦沢茂夫さん(68) 「ピーチ&グレープ」代表=山梨県南アルプス市
車いす生活者の生活環境改善やバリアフリー化に尽力してきました。2010年には障害者とボランティアで支え合う会「ピーチ&グレープ」を設立。県内の飲食店などに協力を呼びかけ、段差にスロープを設置してもらうなどの活動を進めています。両手足に障害があり、車いす生活ですが、自ら考案した手作りの器具を取り付け、車も運転します。芦沢さんは「心の中の障壁をなくすことがバリアフリー」と話しています。
◆ワット隆子さん(75) 「あけぼの会(乳がん患者の会)」会長=東京都目黒区
乳がんの手術を受けたことを契機に、乳がん患者会「あけぼの会」を1978年に設立。次第に家族や医療関係者らも入会するようになり、会員は全国で約3000人を数えます。患者同士が社会復帰のために助け合うことと、乳がん検診の呼びかけなどの啓発活動が会設立以来の活動の2本柱。「がんという病気が心理に与える恐怖や拒否反応は今も昔も同じ。原点を忘れず、できる限り続けたい」と話しています。
第44回毎日社会福祉顕彰

福祉の向上、発展に尽くした個人、団体を顕彰する第44回毎日社会福祉顕彰(毎日新聞東京・大阪・西部社会事業団主催、厚生労働省、全国社会福祉協議会後援)の贈呈式が10月8日、東京都千代田区の毎日新聞東京本社で開かれました。
個人3名に、朝比奈豊・毎日新聞東京社会事業団理事長(毎日新聞社社長)が顕彰額と賞金100万円を贈りました。
受賞者と業績は次のとおり。
明石恒浩さん(61)=ザ・ブラフ・メディカル&デンタル・クリニック院長(横浜市)
日本で働く外国人労働者とその家族、また日本人の夫と離婚した母子などが日本の医療の恩恵を受ける事は容易ではありません。健康診断、予防接種などの予防医療はもちろん、急病、けがなどの際にも日本語という大きな壁が立ちはだかります。
アジア周辺の外国人が多い、横浜市中区の診療所長に着任して27年。英語はもちろん、フランス語、タガログ語に堪能な明石医師は、救いの手が必要な外国人労働者とその家族を支援してきました。
ひと頃は、不法滞在の外国人も多く、診察料を払えない患者も毎日のように訪れました。病状病態に関係なく、言葉の通じる同クリニックに救急搬送されてくることもよくありました。入管に拘束された患者に、投薬を続けたこともあります。予防接種の案内、出産の相談など医療情報を求める家族も多く、クリニックにはいつも外国人の子どもを抱きかかえてあやす同医師の姿があります。
地元のNPOや教会のスタッフと、近くの簡易宿泊所街寿町で健康パトロールやホームレス支援も行っています。
桐生清次さん(80)=社会福祉法人七穂会理事長(新潟県新発田市)
桐生さんは、24年間特別支援学級を担任した中学校教員時代に、保護者と「手をつなぐ親の会」を創設して、障がい者の雇用促進問題に取り組み、120人以上の卒業生の就労に尽力しました。
定年後は、授産施設「虹の家」の施設長に就任。新たにハートワーク高浜、虹の家紫雲寺、スバルワークセンターなど施設を新たに開設して、多くの知的障がい者に雇用の場を創出してきました。
延べ3000人以上の教員、大学生、企業の新入社員を、これらの施設で研修生として受け入れたり、1万8000人以上のボランティアを受け入れるなど、障がい者雇用への理解と啓発活動にも積極的に取り組んできました。
障がい者に関するノンフィクションなどもいくつか著し、平成12年の著作「最後のごぜ 小林ハルの人生」では、障がい者と健常者がともにどう生きるべきかを世に問いかけました。
岩田美津子さん(62)=てんやく絵本ふれあい文庫代表(大阪市)
岩田さんは、わが子から「絵本を読んで」とせがまれたのをきっかけに、「てんやく絵本」を考案しました。透明シートで本文の点訳と絵の輪郭や説明を貼り付ける点訳の絵本。目の見えない母親が、目の見える子どもに絵本を読み聞かせて共に楽しむ。目の見えない子どもが初めて絵本を読む。本の製作と貸出しの活動を通して、全国の視覚障がい者に絵本を味わう喜びを届けています。
30年間にわたり全国の母親に貸し出す活動を続けていますが、今では120人のボランティアが年300〜400冊を製作し、現在蔵書は1万冊。全国200の個人団体に年間6000冊を貸し出しています。
また、著書「てんやく絵本の作り方」や出張講習などにより、全国各地にボランティアが育ち、公立図書館や学校図書館などでも閲覧・貸出しが広がっています。