第7回 いつまでも元気で暮らしたい 要介護認定で「通所」利用
●通所型サービスを利用する
定期的な運動機会や他者との交流を確保し、いつまでも元気で過ごしたい
●事例の概要
女性のGさん(84)は夫(79)と2人暮らしです。2カ月前に道路の段差につまずいて転倒し、大腿(だいたい)骨転子部骨折(太ももの付け根にある大腿骨の転子部が折れるもの。高齢者や骨粗しょう症の女性に多い)と分かって入院しました。手術(金属プレートでの固定)とリハビリを行い退院しました。ただ、現在の筋力状態や関節部を安定させて再転倒のリスクを減らすため、リハビリ職から「しばらくはT字杖(つえ)の使用が必要です」と助言されました。
●心配事
退院はしましたが、今回の大腿骨転子部骨折によって今はまだ以前のような運動機能を回復できていません。行動範囲が狭くなっていることへの不安と共に、また転んで骨折をしないかということも心配してしまいます。毎日出掛けて忙しくしていた日々とは異なり、自宅で過ごす機会が増えました。ぼーっとして過ごす時間も長くなり、このままだと認知症にならないかと不安を感じるようになりました。
●活用できるサービス(代表的なもの)
主に65歳以上で介護が必要となった人(40〜64歳でも、医療保険に加入し特定疾病のある人は対象)は公的な介護保険を利用できます。特に疾病による入院などをした場合は、退院時に備えて介護保険の要介護認定申請をするとよいでしょう。要介護認定申請は、お住まいの市区町村窓口(介護保険担当窓口や地域包括支援センターなど)で、本人または家族が申請手続きをします。申請後原則30日以内に結果が通知(介護保険被保険者証の交付)されます。
●「自分らしく」暮らすためのヒント
Gさんは、介護保険の要介護認定で「要支援2」と認定されたため、地域包括支援センターに相談して通所介護サービスを利用することにしました。骨折前まで行っていた日常的な家事は同居の夫と分担し、できることは行う一方で、かがむことが必要な関節部に負担の掛かる家事は夫が受け持つようになりました。退院後自宅で過ごすことも増えていましたが、週2回通所サービスを利用することで、定期的に運動や人との交流ができるようになり、生活リズムも整ってきて気分も変わってきました。
通所サービスでは、体操などの運動のみならず、趣味の活動もできます。Gさんは最近テレビなどを見て気になっていた俳句を始めることにしました。運動だけでなく、頭を使う活動は認知症予防になるとの実感もあり、今では続けていけば元気に過ごせるのではないかと感じています。