記者

一般記者

韮澤 琴音

水戸支局

2018年入社

2018年春入社。水戸支局に配属され、主に事件と裁判を担当。野球や駅伝などのスポーツも取材
2019年県警司法キャップ。布川事件の国賠訴訟や常磐道あおり殴打事件を取材

希望や変わるきっかけを与えたい

2018年6月30日
つくば夫婦殺人 あす半年
早く犯人捕まえて
家族「もどかしい、悔しい」

 2018年4月から茨城県警記者クラブに所属し、県内の事件や事故、裁判を担当しています。事件が起きれば24時間、いつでも現場や県警本部、警察署に駆けつけます。印象に残っているのは、両親を殺害された男性への取材です。私にとっては初めての遺族取材でした。

 記者になって1カ月ほどたったころ。事件が発生から未解決のまま半年となるのを前に、上司から遺族を取材してみてはどうかと言われました。遺族の肉声はほとんど伝えられておらず、「きっと取材を断り続けているのだろう」と諦めにも似た気持ちでした。「亡くなった人について質問することで、傷ついた心をまた傷つけてしまうのではないか」と不安にもなりました。どう向き合えばよいのかわからないまま、男性が経営する弁当店へ車を走らせました。

 すると男性は、アポイントもなく訪れた私に嫌な顔一つせず、父親の人柄や思い出を語ってくれました。事件の悲しみが広く伝わるように、私は具体的に聞き取ることを心がけました。男性にとってはつらい問いかけだったと思います。男性は「仕事もあるし、悲しんでいる暇はないよ」と気丈に振る舞っていましたが、時折見せる悲しそうな表情に胸が締め付けられました。

 男性は「事件が迷宮入りしたら困る」との思いから取材に応じてくれ、目撃者などからの情報提供につながることを期待していました。「大工だった親父の姿と鉄くさいにおいが忘れられないんだ」、「来てくれてよかった。少しでも情報が集まるように書いてほしい」。この言葉を聞き、遺族取材は気が引けると思っていた自分を恥じました。この取材経験から、つらい状況にいる方に希望や何かが変わるきっかけを与えられる記者になりたいと思い続けています。

One day

早朝
起床して他紙の朝刊を確認。県警捜査員の自宅に朝回り。
10:00
県警本部にある記者クラブへ。前日夜から朝に起きた事件・事故、今後の裁判日程などを確認し、取材。
12:30
昼のニュースをチェック後、近くの食堂で昼食。
14:00
県内で多発した自動車窃盗事件について県警が記者発表。原稿を書いて提出し、デスクから電話で指摘を受ける。
17:30
デスクが手直しした原稿をチェック。原稿に出てくる固有名詞や数字が間違っていないか、後輩と読み合わせをする。
夕方
県警捜査員の自宅に夜回りへ。数時間待ったが、取材相手からは「2分だけ」とピシャリ。
帰宅。この日の取材内容をメモに残し、就寝。

Q&A

学生時代に打ち込んだことは?
アパレル店や居酒屋での接客のアルバイト。絶対に1日1人以上、初対面の人に話しかけていました。記者の仕事は、初対面の人に自分から話しかけて取材することが多いので、アルバイトでの経験が役立っていると思います。
仕事をする上で大事にしていること・ものは?
わからないことを隠さない。
入社して意外だったことは?
原稿執筆と同じぐらい、写真撮影にも力を入れること。街の話題の記事で、笑顔の瞬間を捉えるために500枚以上撮ったこともあります。スポーツの取材では1000枚を超えることも。いろいろな構図で撮り、ベストショットを選びます。
現在の仕事内容や取り組む姿勢を一言で表現すると?
とりあえずやってみる。