

ビジョン・コンソーシアム始動
点字が誕生して200年目の2025年。視覚障害者と社会の懸け橋となるという「点字毎日」創刊時の理念を現代にアップデートし、視覚障害「体験」の提供などを通じてよりインクルーシブな社会に近づけるため、毎日新聞社は共感する仲間たちとともに「ビジョン・コンソーシアム」を設立しました。
目指すもの
私たちが見据えているのは、視覚障害者と向き合うあらゆる企業・学校法人や団体、メディアや研究者らがつながることができるプラットフォームです。そのためには、非営利の共同事業体であるコンソーシアムという形態がふさわしいと考えました。
単独では解決が難しい視覚障害をめぐる課題をともに考え、知見やノウハウを共有することで、社会のDEI(Diversity、Equity、Inclusion)推進に貢献します。視覚障害者の可能性を広げていく取り組みにもチャレンジしていきます。
誰に、どんな価値を提供するのか
私たちは、「見えない」「見えづらい」視覚障害者の世界の一端をできるだけ多くの晴眼者に「体験」してもらうことを重視しています。特に、未来を担う子どもたちや若年層に出前授業やイベントなどを通して、その機会を創出することを当面の活動の柱にします。
そうした「体験」が視覚障害者の世界の一部だとしても、自分とは異なる一面をまず知ることが、インクルーシブ社会に向けた第一歩だと考えているためです。
その第一弾が、「点字考案200年 視覚障害者の世界を体験する」と題した大阪・関西万博メディア催事への出展(2025年4月19日~24日)です。体験コンテンツを数多く用意していきますが、大切にしたいコンセプトは、誰もが楽しめて、交じり合えること。その先にこそ、気付きはあると信じています。

名称とロゴに込められた思い
ビジョンには、「視覚、視力」と「将来の展望、構想」のふたつの意味があります。本コンソーシアムは、視覚障害者の世界の一端を晴眼者に広く「体験」してもらい、コンテンツを楽しみながら交じり合うコミュニケーションを通じて、視覚障害者を取り巻く状況を変えていきたいという思いのもとに誕生しました。ビジョン・コンソーシアムという名前の由来はそこにあります。
ロゴの基本デザインは、ビジョンを表す「目」と、コンソーシアムの頭文字である「C」を同時に表現しています。そして、ロゴを構成する15色の「花びら」は、ひとりひとり見え方が異なる視覚障害者や、このコンソーシアムに集うあらゆる会員メンバーを象徴しています。

組織概要
ビジョン・コンソーシアムは2025年1月現在、企業・学校法人▽団体▽メディアパートナー▽サプライパートナー▽有識者(アドバイザー)――の5カテゴリーの会員で構成されています。非営利という性格上、企業・学校法人会員の皆さまのみ会費をご負担いただき、本コンソーシアムの活動費用に充てさせていただきます。
視覚障害や視覚障害者と向き合ってこられた団体、有識者(アドバイザー)の各会員の皆さまには、蓄積されている豊富な知見やノウハウを共有・助言いただき、メディアパートナーの各社様には情報発信やイベントのコラボレーションなどでご協力いただくことにしています。
サプライパートナーの皆さまには、イベントや出前授業での物品提供という形でご協力いただきます。
事務局は毎日新聞東京本社(東京都千代田区一ツ橋1-1-1)内に置き、会則に沿って運営します。
会員一覧(1月30日現在、順不同)
<企業会員>
参天製薬株式会社▽味の素株式会社▽株式会社三井住友銀行▽明治安田生命保険相互会社▽株式会社羽田未来総合研究所▽株式会社ニデック▽リョーサン菱洋ホールディングス株式会社▽EPSグループ▽株式会社セブン銀行▽株式会社毎日新聞社
<メディアパートナー>
株式会社TBSホールディングス▽株式会社MBSメディアホールディングス
<サプライパートナー>
錦城護謨株式会社
<団体会員>
公益社団法人 日本眼科医会▽社会福祉法人 日本視覚障害者団体連合▽社会福祉法人 日本ライトハウス▽公益財団法人 日本盲導犬協会▽全国盲学校長会▽特定非営利活動法人 日本ブラインドサッカー協会▽一般社団法人 日本ゴールボール協会▽NPO法人 日本視覚障害者柔道連盟
<有識者(アドバイザー)>
河合純一氏=日本パラリンピック委員会委員長▽石井健介氏=ブラインド・コミュニケーター