主な事業/国際協力に関する事業(海外難民救援事業【旧「世界子ども救援事業」】)

2024年海外難民救援キャンペーン
       流民に光りを ウガンダから【特集】

^平和どこ 大地さまよい
入国後住まい決定に1カ月

国境付近のエレグから南スーダンに至る道路。バスや車両が絶え間なく行き交う=ウガンダで2024年11月8日、滝川大貴撮影

国境付近のエレグから南スーダンに至る道路。バスや車両が絶え間なく行き交う=ウガンダで2024年11月8日、滝川大貴撮影

 ウガンダに逃れた人たちは入国後、どのようにして難民として暮らすことになるのか。所定の手続きや一時滞在施設での待機を経て、1カ月ほどかけて住まいが決まっていく。

 国境のどこから入国するかによって流れは異なる。一つの例として、スーダン難民のシャラファルディンさん一家もたどったウガンダ北端・エレグから入った場合を見てみよう。

この日に国境を越え、国境付近のエレグからニュマンジのレセプションセンターへ向かうスーダン難民のシンシリアさん一家(手前)。迎えの車両が満員で乗れず、途方に暮れる。追加の車両が来るまでうつむいていた=ウガンダで2024年11月7日、滝川大貴撮影 

この日に国境を越え、国境付近のエレグからニュマンジのレセプションセンターへ向かうスーダン難民のシンシリアさん一家(手前)。迎えの車両が満員で乗れず、途方に暮れる。追加の車両が来るまでうつむいていた=ウガンダで2024年11月7日、滝川大貴撮影

 まず、ウガンダに入ると、国境の検問所にある入管施設で入国手続きをする。その後、所持金があれば民間バスで首都カンパラに向かうこともできるが、そうでない人たちはそばにある「コレクションセンター」に移動する。政府や国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が運営するこの施設に半日から1日程度とどまり、名前や国籍の確認、指紋採取といった難民登録の手続きを進めたり、医療スタッフによる健診や予防接種を受けたりする。

キリヤンドンゴ難民居住区の医療施設で栄養失調の治療を受ける南スーダン難民の子ども=ウガンダで2024年10月24日、滝川大貴撮影

キリヤンドンゴ難民居住区の医療施設で栄養失調の治療を受ける南スーダン難民の子ども=ウガンダで2024年10月24日、滝川大貴撮影

エレグからニュマンジのレセプションセンターへ=ウガンダで2024年11月7日、滝川大貴撮影 

エレグからニュマンジのレセプションセンターへ=ウガンダで2024年11月7日、滝川大貴撮影

 その後、車で1時間弱のニュマンジにある一時滞在施設「レセプションセンター」に移動。定住先となる「難民居住区」の受け入れ準備が整うまで、数週間から約1カ月待機する。広さは東京ドーム約3個分で、最大約800人を受け入れられる。炊き出しの食糧配給を受け、個室か大部屋の床に寝泊まりして過ごす。

 難民居住区は政府が国内に13カ所設けており、どの居住区に住むかは出身国によって基本的に決まっている。居住区で最終的な難民登録の手続きなどを済ませ、本格的な生活が始まる。

 

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