三股智子記者に「科学ジャーナリスト大賞」 先住民遺骨返還で特報(2026.4.21)
科学技術に関する報道や出版、映像などで優れた成果をあげた人に贈られる「科学ジャーナリスト大賞」に、毎日新聞くらし科学環境部毎日メディカル編集グループの三股智子記者(41)が選ばれました。日本科学技術ジャーナリスト会議(JASTJ、室山哲也会長)が4月20日に発表しました。
三股記者は、先住民族の遺骨が学術研究を名目に、遺族の同意を得ない収奪や盗掘といった不適切な方法で集められ、国内外の教育研究機関に収集・保管されてきた問題について、長年にわたり粘り強く取材を続けてきました。
その成果として、2025年6月12日付毎日新聞朝刊で、東京大と京都大、国立科学博物館が収集・保管してきたオーストラリア先住民の遺骨計10体を豪州側に返還し、また東大が米ハワイの先住民の遺骨10体を返還していたことを特報しました。
日本の教育研究機関から海外先住民への遺骨返還の実態が明らかになったのは、初めてのケースとみられています。その後、東大が先住民族の遺骨の収集・保管のあり方について謝罪声明を発表するなど、学術研究と死者への尊厳を問い直す動きが広がりました。
JASTJは選考理由について「スクープがなかったら日が当たらなかった問題を地道な取材によって明るみに出した点に高い評価が集まった」としています。
毎日新聞社は今後も、科学技術の進展が社会や人権、歴史とどのように関わるのかを見つめ、読者の皆さまに深く信頼される報道に取り組んでまいります。