王将戦の棋譜利用について


将棋棋士の藤井聡太二冠の活躍などで将棋に対する関心が高まっています。これに伴い、YouTubeなどに棋譜(対局での駒の動かし方の記録)を再現した作品をアップロードするなど、個人で棋譜を利用する人も増えています。そこで、王将戦を主催する毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社、日本将棋連盟は「王将戦における棋譜利用のガイドライン」を作成しました。利用される場合は、以下のガイドラインに沿って日本将棋連盟に申請してください。

王将戦における棋譜利用ガイドライン

2020年12月14日
日本将棋連盟
毎日新聞社
スポーツニッポン新聞社

1.ガイドライン制定の目的

王将戦主催者(日本将棋連盟および毎日新聞社・スポーツニッポン新聞社)は、日本の伝統文化である将棋の普及発展を推進するため、王将戦を運営しています。棋戦の対局記録である「棋譜」について、主催者は新聞、出版物、電子媒体、放送媒体で独占的に掲載・利用する権利及び利用を許諾する権利を有しています。こうした主催者の権利を適正に保護しつつ、第三者が棋譜を公正・公平に利用するために遵守していただくべき事項や手続き等について、基本的なルールとなる本ガイドラインを定めました。棋譜の利用を希望される場合は、本ガイドラインの規定に沿い、所定の手続きを取ってください。

2.「棋譜」とは

公式記録に基づいて公式戦対局の指し手進行を再現した「盤面図」(静止画・動画を問わず)、および、符号・記号による「指し手順の文字情報」を含めて「棋譜」といいます。

3.「棋譜の利用」とは

商業的利用であるかどうかを問わず、棋譜を使って、公式戦対局の指し手順を、文字情報、図面(静止画または動画)、音声、盤面、ディスプレイ、集団演技等によって、刊行物、頒布物、放送、公衆送信、上映、上演等の媒体上に再現することをいいます。
主催者の許諾を得た放送配信事業者(囲碁将棋チャンネル)の中継する対局の映像をもとに自ら棋譜を作成することも「棋譜の利用」にあたります。

4.対象対局

王将戦にかかわるすべての対局(予選、挑戦者決定リーグ、挑戦手合七番勝負)が対象です。

5.「棋譜」の利用許諾

(1)「棋譜の利用」に当たっては、利用の範囲、形態、期間、商用/非商用にかかわらず、8項に掲載するURLからお申し込みください。内容を確認のうえ、主催者から利用の可否と利用条件(利用料を含む)をお知らせします。
(2)利用料は商用、非商用で異なります。また、当該対局から2カ月が経過した後に利用料を引き下げるか、もしくは無料とします。
(3)SNSやブログ、動画サイトでの「棋譜の利用」は、次項の「私的利用」にはあたりません。なお、情報発信者が広告収入を得るか否かにかかわらず、当該サイトの閲覧が無料である場合に限り、「非商用」とみなします。
(4)対局中の「棋譜の利用」はお断りします。ただし、挑戦手合では、1日目の対局を対局2日目に利用することは可とします。

6.「私的利用」の範囲

個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲で棋譜を楽しむ「私的利用」の場合は、主催者の事前の許諾を得ることなく、無料で利用することができます。この場合の利用申し込みは不要です。「私的利用」の範囲に含まれるか否かが不明な場合は、8項に掲載するURLまでお問い合わせください。

7.教育・普及目的での利用

学校等の教育機関や将棋教室等における将棋の普及啓発を目的とした棋譜の利用については、利用目的や利用方法を確認の上、利用料を減免します。

8.申し込み

「私的利用」の範囲を超えた「棋譜の利用」を行う場合は、利用の範囲、形態、期間、商用/非商用にかかわらず、下記URLの申込フォームから必ず利用申し込みを行ってください。主催者の事前の許諾を得た場合に限り、棋譜を利用することができます。

<申し込み先>
https://www.shogi.or.jp/form/inquiry/post_9.html

9.許諾の取り消し

主催者が棋譜の利用を許諾した場合であっても、主催者または棋士らを誹謗中傷するなど、棋譜の利用(それらに伴うコメント部分を含む)が不適切だと主催者が判断した場合、許諾は取り消されます。主催者から許諾の取り消しを通知された場合は直ちに棋譜を削除しなければなりません。なお、支払い済みの利用料は返金しません。

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