世論調査


日本人の心の軌跡

どんな本を、どのくらい読みますかーー16歳以上を対象に、日本人の読書傾向を探る毎日新聞社の「読書世論調査」は、2016年の調査で第70回の節目を迎えました。終戦間もない1947(昭和22)年に設けられた「第1回読書週間」に合わせて実施。長年の調査からは戦後、日本人の読書の目的が「教養」を得ることから、高度成長期に「娯楽」に変わり、現代は実生活に役立つ「実務」志向に移ってきたことがわかります。私たちは世論調査を通じて、日本人の心の軌跡と向き合ってきました。

日本の新聞社で先駆的な取り組み

毎日新聞社は1940年5月、日本で初めて新聞記事として「輿論(よろん)調査」という言葉を使いました。1945年9月には、他社に先駆けて東京と大阪に世論調査室を設け、継続的に世論調査を実施する体制を整備。同年10月から統計学にもとづく本格的な世論調査を始めました。日本で戦後初めての世論調査といわれています。

1997年6月には、電話帳を使わずにランダムな数字を組み合わせた番号にかける「RDS(Random Digit Sampling)法」の電話調査を国内の新聞社で初めて導入しました。2016年10月には、郵送で答える世論調査に、インターネットでも回答できる取り組みを開始しました。これも他の新聞社に先駆けた試みです。

タイムリーな話題を調査する定例世論調査

「内閣支持率」や「政党支持率」などが注目される定例世論調査は、原則として月1回、全国の有権者を対象に電話調査で実施しています。近年、若年層を中心に携帯電話しか持たない有権者が増え、今後とも増加すると予想されるため、固定電話に加え、携帯電話も調査対象にしています。

質問文の作成にあたっては、有権者が今興味をもっているテーマに沿っているか、特定の答えに誘導するような文章になっていないか、などに注意しています。調査は週末に行うことが多いですが、内閣の顔ぶれが変わったり、大きな事件・事故が起きたりした時は、「緊急世論調査」として平日に実施することもあります。

調査テーマにより、方法を変更

時事問題を巡っては、2013年から埼玉大学社会調査研究センターと共同で、郵送法の時事問題世論調査を実施しています。郵送法とは調査対象者を無作為に抽出。対象者に協力をお願いするハガキを送り、別途、質問が記載された調査用紙を送付し、調査用紙に回答を記入し、同封した返信用封筒で返送してもらう方式です。

電話調査は短時間で行われるため、複雑なテーマや長い説明が必要な質問をしにくいことがあります。郵送調査なら調査用紙に長い説明を載せ、調査対象者にじっくり考えて回答してもらえます。2016年からは利便性を高めるため、インターネットでも回答できるようにしました。

自分と近い政党・候補がわかる「えらぼーと」

衆院選や参院選の際、毎日新聞社のインターネットサイトで利用できるサービスが「えらぼーと」です。主要な争点である政治課題について、利用者が「賛否」を答えると、考えの近い政党や立候補者が表示される仕組み。誰に投票して良いか迷っている有権者からは「使いやすい」と好評を得ていて、2016年の参院選で約95万人が利用した実績があります。

国政選挙の期間中は、選挙の情勢を探る特別世論調査も実施します。投票に行く予定か、どの立候補者に投票するつもりか、どの政党を支持しているか、一番重視している政策課題は何か、などを全国の選挙区で調査。調査結果は全国の地方機関の取材も考慮し、報道しています。


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