「2017毎日スポーツ人賞」グランプリと各部門賞受賞者


 主催=毎日新聞社▽共催=スポーツニッポン新聞社▽後援=スポーツ庁、日本体育協会、日本オリンピック委員会、日本障がい者スポーツ協会日本パラリンピック委員会、TBS、MBS、RKB▽協賛=富士通、三菱商事

グランプリ

 桐生祥秀(21)陸上=東洋大

 各競技団体などから最も多くの推薦があった桐生が、選考委員会でも高く評価された。2016年はリオデジャネイロ五輪陸上男子400メートルリレーチームが選ばれ、第3走者を務めた桐生は2年連続の受賞となる。

 日本学生対校選手権100メートル決勝で出した9秒98の意義は大きい。日本選手初の9秒台はもちろんだが、現在の男子短距離陣は2020年東京五輪を狙う選手が群雄割拠ともいえる状況。桐生の快挙はライバルの心へ火を付け、日本のレベルアップにつながる。

9秒98を示すタイマーを前に喜ぶ桐生=山崎一輝撮影

ベストアスリート賞

 上地結衣(23)車いすテニス=エイベックス

 グランプリにも匹敵する活躍を見せた選手に贈られる賞。上地は今年、4大大会でウィンブルドンを除く全豪、全仏、全米の3大会で女王に輝いた。ダブルスではすでに4大大会全制覇を達成しており、世界ランキングは2017年11月27日現在、シングルス1位、ダブルスは3位。

 両脚の障害で11歳から車いすの生活。リオデジャネイロ・パラリンピックで日本選手団旗手を務めた。

上地

新人賞

 張本智和(14)卓球=エリートアカデミー
 藤原慧(さとい)(22)聴覚障害者競泳=日大

 さまざまな競技で10代選手の活躍は珍しくなくなったが、張本はまだ中学2年の14歳。世界選手権シングルスで水谷隼との日本勢対決に勝つと、勢いに乗ってベスト8入り。ワールドツアー最年少優勝記録も塗り替え、悲願の打倒中国勢に期待がかかる。

 藤原はトルコで開かれた聴覚障害者のデフリンピックで、初出場ながら金3個を含む9個のメダルを獲得。パラリンピックには聴覚障害者の競技はなく、藤原の活躍はデフリンピックのPRにも貢献した。

張本
藤原

文化賞

 Bリーグ

 日本バスケットボール協会が国際連盟から資格停止処分を受けたのは2014年。実業団中心のナショナルリーグと、プロのbjリーグに分裂していたことが、統治能力の欠如とされた。Bリーグはそれらを統合する形で2016年9月に開幕し、地域に根ざした活動で、新たなプロスポーツ文化の定着を目指している。1部リーグ18チームが旧リーグ時代より観客数を増やすなど好スタートを切っている。

初代チャンピオンを喜ぶ栃木の選手=小川昌宏撮影

 

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