《一般部門》奨励賞・要旨 毎日農業記録賞
「せっかくどうもない」–菅野美智子さん(35)
18歳で福島県の農家に嫁ぎ、農協の女性グループ「フレッシュミズ」で、みその手作りや趣味の活動などに参加。がんを仲間らの支えで克服し「せっかくどうもない(いつもありがとう)」と周囲のすべてに感謝する。
かんの・みちこ
92年に結婚し、夫の家業の稲作や野菜作りを手伝うようになった。長女の楓(かえで)さんが保育所に通い出した97年、JA伊達みらいの「フレッシュミズ」に入会し、味噌造りを初体験。今後は「大豆栽培にも挑戦したい」と意気込む。
「転職先は、農業です。」–鈴木哲夫さん(44)
40歳を過ぎて就農を決意。好きなイチゴに取り組もうと「とちおとめ」の産地に飛び込み、地元の人の助けで栽培にこぎつけた。体験を基に、食糧危機の時代だからこそ職業として農業を選択できる社会が必要と訴える。
すずき・てつお
大学卒業後、エンジニアとして働いた。農業に興味はあったが、非農家出身者の受け入れ態勢が整っていないことを知り、半ばあきらめていた。しかし40歳の時、勤務先企業の経営方針が変わり、退職し農業に転じることを決意、実行した。