《高校生部門》奨励賞・要旨 毎日農業記録賞
「消費者に信頼される野菜作りを目指して」–阿部裕太さん(16)
曽祖父が開墾を始めた北軽井沢の農家に生まれた。父から野菜作りで一番大切なこととして「質のいい堆肥(たいひ)でいい土を作ること」と聞かされ、継ぐことを決意。学校での実習などを通じ、自分なりに経営を考える。
あべ・ゆうた
群馬県長野原町のハクサイ農家に生まれる。地元中学を卒業後、県立中之条高校生物生産科に進学。夢は安全な野菜を全国に届けることで、目標は大きいが「大学で農薬を基礎から勉強して、経営に生かしたい」と将来をしっかり見据えている。
「命の源」–小高智宏さん(18)
高校の部活動で、機械の入れない谷あいに長く放置された田を手作業で開墾。希少動物ニホンアオガエルが育つよう農薬などを使わず、水を張る時期を工夫するうち、田の再生・保全に携わる仕事をしようと決心した。
おだか・ともひろ
千葉県岬町(現・いすみ市)生まれ。環境問題に関心を持ち、茂原樟陽高校で農業土木部の部活として谷津田の環境調査を始める。家族は両親と祖父母、弟、妹の7人。「大学に進み、もっと深く農業土木を勉強したい」と将来の目標を話す。
「私の描く畜産経営」–松田慈司(やすし)さん(18)
宮崎県内屈指の和牛繁殖農家に生まれた。高校で丹精こめて育てた牛が、プロ農家も参加する県の「共進会」でグランドチャンピオンに選ばれ「畜産人として生きていく」自信に。肥育牛1000頭による経営が目標。
まつだ・やすし
宮崎県延岡市の和牛畜産農家の長男。中学3年の時に家業を継ぐ決心をして、県立高鍋農業高校畜産科に進学。2年時に肉用牛班で飼育した「みねこ姫3号」が県畜産共進会でグランドチャンピオンに。寮で生活し、ソフトテニス部に所属。