第38回毎日農業記録賞 ≪高校生部門≫優秀賞①


地場産業と里山が共存する故郷作りを目指して

天海(あまがい)美里さん(18)=栃木・栃木農業高3年

盛んだった麻の生産農家は激減した。高校でプロジェクトチームに入り、まず農家に受け継がれてきた麻作り用具の見取り図などを作成、芯縄作りも学んだ。最も力を注いだのが、強く扱いやすい麻縄の特性を生かした野生鳥獣対策への活用で、トウガラシなどに浸した縄でイノシシやシカの侵入防止効果を確認。企業と協力し、今年販売が始まった。女性起業者の一人となり農業活性化や地域おこしの一端を担いたい。

あまがい・みさと

「1粒の種から大きな実りのある物ができる」ことに感動して栃木農業高に進学した。茶華道部にも所属。趣味は読書で、ファンタジー系が好き。将来は祖父のイチゴ農家を継ぐ予定だ。

都市と共に生きる養鶏を目指して

嶋崎郁菜穂(いなほ)さん(16)=東京・瑞穂農芸高2年

東京都立瑞穂農芸高で飼育するニワトリと
東京都立瑞穂農芸高で飼育するニワトリと

東京に18軒しかない養鶏専業農家の一つである我が家は、飼料高騰で大きな影響を受けた。土手の草や発酵させた米ぬか、おからを混ぜた、市価の半額の飼料でも育成や産卵率に影響ないと確認。廃段ボールを使った無加温でのひな飼育は電気代節約になり、父も採用してくれた。親鶏や飼料も純国産の卵を高校で作り、高くても売れるとの結果を得た。

食材廃棄の多い東京は、まさに資源の宝庫。東京ならではの経営を目指したい。

しまざき・いなほ

瑞穂農芸高(http://www.mizuho-h.metro.tokyo.jp/)の畜産科学科実用動物類型で鳥類の生理や生態を学ぶ。実家は採卵養鶏農家「けやき農園」。動物に囲まれて育ち、将来は実家で都市型農業の実践を目指す。

我が家の経営改善

栗原小百合さん(17)=神奈川・中央農業高2年

神奈川県立中央農業高でもシクラメンの実験が続く
神奈川県立中央農業高でもシクラメンの実験が続く

我が家は横浜市でシクラメンなどを生産する兼業農家。幼い頃からお客さんと両親の会話に、目を輝かせていた。市街化による農薬散布への苦情など問題解決のため、高校でLED(発光ダイオード)をシクラメン栽培に生かせないかと考え、波長の違いによる生育への効果から研究を開始。害虫を不活性化させるための照射実験も進め、自宅でも導入しようとしている。

将来は同じ高校に進学希望の弟と一緒に、経営にあたりたい。

くりはら・さゆり

小学校で6年間、農作物を育てたことも農業に関心を持った理由の一つ。高校では、草花部に所属してクローン増殖などの実験をしている。絵も趣味で、地域のJAの雑誌に色鉛筆で描いた作品が紹介されたことも。

 

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