第51回毎日農業記録賞《高校生部門》奨励賞


私をとりこにした人工哺育

愛媛県立伊予農業高3年
坂橋葉瑠乃(はるの)

 これまで2頭の豚の人工哺育を行った。未熟で生まれた豚の命を救いたいという思いでしている先輩がいたことがきっかけだ。1頭目は生まれて少したつと下痢が始まった。先生の提案は「母豚の糞を食べさせる」。腸内細菌を定着させるためで、勇気が要ったが、母豚の尻に手を突っ込んで糞をとり子豚の口に入れた。子豚の糞はその日から固形に変わった。別の未熟豚に人工哺育を試みたが、同じ時期に下痢を始め、同様の糞治療で治ったものの、間もなくエサを食べなくなり、死んでしまった。愛媛県西予市の放牧養豚を行う農場では、牛と同じように歩き回ったり寝転がったりしていた。支持してくれる人に有利に販売できることを教わった。本来の家畜の能力を引き出し、人にも動物にも優しい飼育方法ではないかと思い、将来はこのような仕事がしたいと考えた。

 

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