「第5回毎日地球未来賞」受賞者決まる


日本国際民間協力会に未来賞

第5回毎日地球未来賞の受賞6団体が決まりました。毎日新聞大阪本社で2月13日、表彰式・受賞記念講演会が開かれます。

毎日地球未来賞(賞金150万円)

  • ・公益社団法人日本国際民間協力会(小野了代理事長、京都市中京区)

クボタ賞(賞金100万円)

  • ・特定非営利活動法人21世紀の真庭塾(中島浩一郎塾長、岡山県真庭市)
  • ・特定非営利活動法人高田松原を守る会(鈴木善久理事長、岩手県陸前高田市)

次世代応援賞(賞金50万円)

  • ・愛媛県立長浜高等学校水族館部(山本美歩部長、愛媛県大洲市)

奨励賞(賞金25万円)

  • ・広島県立油木高等学校ナマズプロジェクト班(森重友登班長、広島県神石高原町)
  • ・静岡県立富岳館高等学校農業クラブ(飯島大会長、静岡県富士宮市)
日本国際民間協力会

マラウイとケニアの農村地域で、し尿分離型環境衛生式トイレ(エコロジカル・サニテーション・トイレ)の建設と普及活動を行っています。トイレ建設により水環境が改善され、感染症の予防に役立ちます。更に衛生的に処理された、し尿を堆肥にして農業生産の向上に貢献しています。トイレは住民自身で建設できるシンプルな設計にしてあり、農村の自立を促しています。

21世紀の真庭塾

中山間地にある町の将来に危機感を持った有志が1993年、真庭塾を設立して勉強を重ね、循環型地域社会をつくることを目標に掲げました。その結果、廃材などを活用した木質ペレットによるバイオマス発電所を造るなど、先進的な木質バイオマスタウンとなり、バイオマスツアーの参加者も延べ1万人を超えています。

高田松原を守る会

国の名勝・高田松原の7万本の松林を守る活動を2006年から続けていました。東日本大震災の大津波で松原が消滅したため、高台の休耕田を借りて約7千本の松苗を育てたり、松原跡地で芽生えたハマエンドウなどを苗木畑に移して育てています。2016年度に高田松原の一部防潮堤が完成し、松苗植栽地9ヘクタールのうち2ヘクタールに守る会が責任を持って植栽をすることになっています。

愛媛県立長浜高校水族館部

長浜町(現大洲市)のシンボルだった町立水族館が1985年閉館となった後、高校の中に日本初の高校水族館を設立しました。月に1回、無料公開をして子供に生物の解説などをしています。年間来館者は5千人、これまで5万人が訪れています。また、部員たちがイソギンチャクとカクレクマノミの共生の謎を解明しました。

広島県立油木高校ナマズプロジェクト班

耕作放棄地をナマズ養殖の池にすることを考え、廃校のプールなどを利用して養殖を始め、学園祭やマツダ球場などでナマズ天丼などを販売してPRしてきました。地域にも広がり、耕作放棄地を利用した養殖池が4つできています。2015年春、カープ球団の支援でナマズ養殖の本場、米国ミシシッピ州に研修にも行っています。

静岡県立富岳館高校農業クラブ

野生のキノコから、環境変化に強い性質を持つ物質AHXの抽出に成功、トマトに耐暑性を持たせる効果も確認しました。その結果、トマト栽培の温室の気温が温暖化の影響で高くなり影響が出ていた地元農家などで、AHXチップが試験導入されています。耐塩性もあり、東日本大震災で津波被害を受けた川の法面緑化にも活用されています。

主催 毎日新聞社
後援 内閣府、復興庁、外務省、厚生労働省、農林水産省、国土交通省、環境省
協賛 株式会社クボタ
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