「第11回毎日地球未来賞」受賞11団体決まる


未来賞(大賞)は滋賀県の「NPO法人 愛のまちエコ倶楽部」と「熊本県立熊本農業高校養豚プロジェクト」

 21世紀の地球が直面する「食料」「水」「環境」の問題解決に取り組む団体・個人を顕彰する「第11回毎日地球未来賞」の受賞者が決まりました。

ユーチューブで活動報告会の模様を配信中  「祇園」のSDGs漫才も

 受賞記念活動報告会を2022年2月11日(金・祝)に開催しました。

 この模様をYou Tubeでご覧いただけます。

 視聴は無料で、申し込みも不要です。

 受賞11団体が取り組みを動画と講演で発表しています。

 「第53回上方漫才大賞」新人賞受賞の吉本興業所属芸人「祇園」によるSDGs(持続可能な開発目標)をテーマにした漫才や、環境活動家、露木志奈さんのトーク「Z世代が思う地球の今」などもあります。露木さんは持続可能な社会を担う次世代リーダーを育成するインドネシア・バリ島のグリーンスクールを卒業、現在は全国の学校で講演活動を続けています。

祇園(吉本興業提供)
祇園(吉本興業提供)
露木志奈さん(撮影 竹花康)
露木志奈さん(撮影 竹花康)

 

 

日時 2月11日(金・祝) 午後2時30分~5時00分
YouTube URL https://youtu.be/4drIst9-ozQ
URLからパソコンやスマートフォン、タブレットで接続してください。

 

【第10回受賞者の活動紹介動画のご案内】

 前回、毎日地球未来賞を受賞した「栗見出在家町魚のゆりかご水田協議会」(滋賀県東近江市)や「秋田県立秋田北鷹高等学校『森林バスターズ』」(秋田県北秋田市)など受賞10団体が制作した「活動紹介動画」をご覧になれます。
このページの最後にあるアーカイブ「第10回毎日地球未来賞」の中の動画案内にユーチューブのURLが載っています。

 

毎日地球未来賞(大賞)

一般の部

☆NPO法人 愛のまちエコ倶楽部:野村正次理事長、滋賀県東近江市

<活動概要>
地域の農家が休耕地などで栽培した菜の花から食用油を生産、販売すると共に、油かすを発酵肥料にするといった「菜の花プロジェクト」が活動の中心。回収ボックスなどで集めた廃食油でせっけんを作ったり、バイオディーゼル燃料に変換して市内を走るバスなどで使用したりしている。さらに、農家民泊、新規就農・移住の支援や農業体験、里山保全活動などを展開している。

学生の部

☆熊本県立熊本農業高等学校 養豚プロジェクト:今本天音代表、熊本市南区

<活動概要>
 食品ロス問題や養豚飼料価格上昇などに着目して、地域の食品会社などの協力で17種類の食品廃棄物を使ったエコフィード(環境に優しい飼料)を開発、製造した。肥育した豚の肉はうまみが増し、ビタミンEも豊富に含まれていた。行政や大学の協力も得て畜産農家や食品会社などに対するエコフィード普及活動も進めている。精肉加工の際に廃棄している豚脂を使い、せっけんを製造、有効活用している。

クボタ賞(準大賞)

一般の部

☆公益財団法人 山本能楽堂:山本章弘代表理事、大阪市中央区

<活動概要>
 水の浄化をテーマにした能の作品「水の輪」を創作し、一般公募した小学生が水鳥役で出演、観客と一緒に環境問題を考える活動を続けている。2009年の初演以来、21回公演。ブルガリアでは、森の豊かさを守るための作品「オルフェウス」を現地の小学生が参加して上演するなど、日本の伝統文化を通して国内外に環境の大切さを発信している。

学生の部

☆大阪府立園芸高等学校 ビオトープ部:松口歩佳バタフライガーデン班リーダー、大阪府池田市

<活動概要>
 普通種のチョウを増やし、自然観察を楽しむバタフライガーデンづくりに1990年から取り組む。チョウの幼虫が食べる食餌植物は野生種が多く、市販植物は極めて高価。このため生徒が近隣の野山で種子を採取して栽培、企業や公共団体などに無償で提供し、都会でもバタフライガーデンで市民が自然に触れる機会を増やしている。完成した庭のチョウや昆虫の調査にも協力している。小学校で昆虫に関する授業もしている。

SDGs未来賞

一般の部

☆岡山市京山地区ESD・SDGs推進協議会:池田満之会長、岡山市北区

<活動概要>
 公民館を拠点にして市民団体や個人などをつなげ、持続可能な社会づくり・人づくりを推進する活動を2003年から続けている。源流体験エコツアーやESD・SDGsのためのオリジナル教材作成や入門講座、検定の実施、フェスティバル開催など楽しみながら取り組める工夫を凝らしている。中学生たちの提案で「緑と水の道」が整備され、また大学生の提案でアグリプロジェクトを進めている。

学生の部

☆早稲田大学本庄高等学院河川研究班:代表・半田亨学院長、埼玉県本庄市

<活動概要>
 本庄市内の河川環境改善のため、2009年に水質や河川生物の調査を始め、生徒の意識向上にもつなげた。その後、環境ホルモンの影響調査、小学校での環境教育への協力、小型水力発電機の開発や汚泥を利用した発電の研究などに取り組んでいる。地元小学生の調査で蓄積されたデータなどをもとに図鑑「ほんじょうの川のいきもの」を制作、児童が描いた魚の絵も使っている。

奨励賞

学生の部

☆静岡県立浜松城北工業高等学校環境部:平尾伊吹部長、静岡県浜松市中区

<活動概要>
 「地球にやさしいエンジニアの育成」を教育目標に掲げる学校で、1995年に環境部を創設した。地域の里山・森づくり、湖岸などの清掃活動、浜松市が建設中の津波対策の防潮堤への植樹活動、水源地などをまわるバスによるエコツアー、来校した小中学生への環境学習、校内のゴミの徹底したリサイクル活動などを展開している。

☆三重県立明野高等学校あかりのプロジェクト:木内昭吾プロジェクトリーダー、三重県伊勢市

<活動概要>
 伊勢市内のビール工場で年間約300㌧排出されるモルト粕を使った豚の飼料づくりに挑戦。水分が多いことなどを考慮して乳酸菌無添加でサイレージ化した。菓子くずなどと合わせて豚に与え、肉質も向上した。生徒が考案した「伊勢あかりのぽーく」で地元精肉店が商標登録し、生徒のアイデアを生かしたソーセージの販売など普及活動を展開している。

☆大阪府立堺工科高等学校 定時制の課程:代表・保田光徳教諭、大阪府堺市堺区

<活動概要>
 伝統地場産業の授業で製作した包丁や線香を東日本大震災の被災地を訪れて手渡したり、ツバキの花でいっぱいにするプロジェクトに地元の高校生と取り組んだりしたのがスタート。自然災害を減らすには環境問題が大事と考え、バイオディーゼル発電機や避難場所への誘導用電気自動車を製作し、プラスチックゴミから油をつくる油化装置も作った。

☆大阪府立農芸高等学校酪農専攻 Love and Beef:藤原幸呼代表、堺市美原区

<活動概要>
 食品廃棄物や二酸化炭素排出量の削減のため、ワイナリーや豆腐工場で排出されるワイン粕や豆腐粕、賞味期限が切れた冷凍タピオカを使って発酵エコフィードを製造。肉質が悪い乳用種の経産牛に給与することで肉量・肉質の改善ができた。大阪府内で流通させ、地産地消にもつなげた。SNSで「環境にやさしい畜産」について情報発信をしている。

☆西宮市立山口中学校モリアオガエル保存会:会長・池上達校長、兵庫県西宮市

<活動概要>
 理科部の生徒が1969年に校区内の池でモリアオガエルの生息を確認して以来、保護増殖活動を続けてきた。理科部の廃止に伴い2018年に保存会が発足。21年は60人近い生徒や教職員がボランティアとして参加し、卵塊採集からの飼育、放流などの活動に加えて、地域のイベントでのパネル展示などを通じて保護活動の大切さを学校外にも発信している。

 

主催 毎日新聞社
後援 内閣府政策統括官(防災担当)、外務省、厚生労働省、農林水産省、国土交通省、環境省
協賛 株式会社クボタ

 

 

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