「第10回毎日地球未来賞」受賞10団体決まる


未来賞(大賞)は滋賀県の「栗見出在家町魚のゆりかご水田協議会」と「秋田県立秋田北鷹高校森林バスターズ」

 21世紀の地球が直面する「食料」「水」「環境」の問題解決に取り組む団体・個人を顕彰する「第10回毎日地球未来賞」の受賞者が決まりました。

 受賞者活動報告会を2021年3月13日(土)、オンラインで開催します。

毎日地球未来賞(大賞)

一般の部

☆栗見出在家町魚のゆりかご水田協議会:横江国夫代表、滋賀県東近江市

<活動概要>
 琵琶湖の環境とかつての田園風景を取り戻そうと、魚が田んぼと湖を行き来できるよう水路に魚道を設置するといった活動に、農家に限らず地区をあげて取り組んでいる。活動は、農薬を抑えた農法の推進、地元の小学校での地産地消の食農教育や、企業・大学などを含む米づくりオーナー制度、首都圏の中学生による農家民泊・農作業体験など広範囲にわたる。

学生の部

☆秋田県立秋田北鷹高等学校 「森林バスターズ」:代表 佐藤久和 緑地環境科学科長、秋田県北秋田市

<活動概要>
 山林整備に困っている所有者に代わって、間伐や下草刈り、枝打ちなどの森林整備活動を無償でしている。「学習したことを生かして地域に貢献できないか」という生徒の一言をきっかけに2008年から続けている。伐採後の樹木は薪(まき)として利用してもらったり、木製ベンチやテーブルに加工して中学校などに寄贈したりしている。

クボタ賞

一般の部

☆特定非営利活動法人 伊万里はちがめプラン:福田俊明理事長、佐賀県伊万里市

<活動概要>
 伊万里市内の生ごみの約10%にあたる約500トン(年間)を回収して、本格的な実験プラントで約250トンの堆肥を生産している。堆肥は地域の環境保全型農業で活用するほか、菜の花栽培の推進に役立てている。JICAの紹介で海外からの研修生も受け入れている。

学生の部

☆清風高等学校 生物部:代表 池永明史教諭、大阪市天王寺区

<活動概要>
 間伐材を活用して、高脂質、高タンパク質のシロアリを養殖し、養殖魚のえさである魚粉の代替品にする研究を続けている。生物部は元々、絶滅危惧種のニッポンバラタナゴの保護活動を20年以上続けていて、そのための森林整備で発生する間伐材の有効利用を考える中から、シロアリに注目した。

SDGs未来賞

一般の部

☆NPO法人 北九州・魚部:井上大輔理事長、北九州市小倉北区

<活動概要>
 自ら行った水辺の調査を基に、福岡県に働きかけて希少生物保護条例制定に結びつけた。市民との交流や情報発信の場としてカフェの運営や広報誌「ぎょぶる」の発行、田んぼでの体験活動などに取り組んでいる。

学生の部

☆長野県上田高等学校 カンボジア井戸プロジェクト:代表 竹内光礼教諭、長野県上田市

<活動概要>
 カンボジアに行って井戸を掘り、現地の人たちに贈っている。文化祭のバザーや書き損じのはがきや未使用切手集めなどで、井戸掘りの費用を捻出している。バザーで販売する物品は家族だけでなく、住民の協力も得ている。

奨励賞

一般の部

☆特定非営利活動法人 新潟水辺の会:相楽治代表世話人、新潟市西区

<活動概要>
 1987年の設立で、新潟市内のドブ川の再生活動から始まり、信濃川のサケ資源の回復、鳥屋野潟の環境改善・活用運動などに取り組んでいる。潟での空心菜の水耕栽培は水質改善にも寄与している。水文化の定着を目標にしている。

☆NPO法人 海の森・山の森事務局:豊田直之理事長、横浜市港北区

<活動概要>
 プラスチックごみのない環境を取り戻そうと、小学校や中学校、高校で環境出前授業やプラごみ回収の実習などに取り組んでいる。海底ごみの調査・回収や、家庭から出るプラごみを記録して反省することでごみのスリム化を図るプロジェクトをSNSで展開している。

学生の部

☆三重県立相可高等学校 農業クラブ:薗井織枝会長、三重県多気郡多気町

<活動概要>
 バイオマス産業の町づくりを目標にして、バイオマス発電所から排出される消化液を液肥として利用。バジルの栽培ではバジルオイルを商品化した。クラウドファンディングでバイオマスプラントを学校内に移設した。

☆京都府立桂高等学校 「京の伝統野菜を守る」研究班:前田理沙リーダー、京都市西京区

<活動概要>
 京の伝統野菜の固定種を守り受け継ごうと、農家に粘り強く依頼して種の提供を受け、「シードバンク」としての役割を果たしている。研究班で収穫した桂うりを使って、和菓子店がかき氷やジェラートを販売するなど、商品開発にも取り組んでいる。

 

主催 毎日新聞社
後援 内閣府政策統括官(防災担当)、外務省、厚生労働省、農林水産省、国土交通省、環境省
協賛 株式会社クボタ

 

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